内容説明
姿を消した夫の帰りを待ちながら鳥を商うおけい。美しい娘が鳥に興味がないのに紅雀、相思鳥と次々と買い求める理由とは?店に持ち込まれる様々な事件を解決しながら、しなやかにたくましく生きるおけいと市井の人々を活写した、清々しい時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆかーん
61
江戸時代の鳥飼い屋、おけいの物語。愛する夫が、幻の青鷺を探しに行ったまま行方不明になり、おけいは1人必死に鳥の世話をしながら夫の帰りを待ち続けます。様々なお客さんの投げかける鳥の謎を解きながら、夫の帰りを待っているのですが、3年経っても夫は一向に帰って来ず…。「周りからは、死んだのかもしれないから諦めろ」と言われ続けますが、おけいは最後まで信じ続けます。そして、まさかの最終章で予想外のラストが…⁈意外な着地点を誰が予想できたでしょうか?このラストはちょっとと思いつつも、納得している自分がいました。2019/01/30
優希
35
優しい気持ちになれる時代小説でした。様々な謎を解きながら、しなやかに逞しく生きるおけいと市井の人々にあたたかい気持ちを抱きます。そして何より鳥に癒されました。小鳥屋を営んでいることでおけいも心癒されていることでしょう。2024/08/13
ユメ
29
主人公のおけいは、行方不明になっている夫の留守を守って飼鳥屋「ことり屋」を切り盛りしている。鳥がペットとして人気が高かった時代、様々な人が飼鳥屋を訪れた。本書は「ことり屋」に集う市井の人々、そして波瀾万丈なおけい自身の喜怒哀楽をしっとりと描いた胸を打つ連作短編集だ。青鷺を探しに旅立ってから3年も戻らない夫の行方という大きな謎の他、毎度おけいのもとには不可解な出来事が持ちこまれる。どの事件にも、鳥の存在が絡む。人生のままならなさと、それでも訪れるささやかな喜びを、鳥に重ねて描き出しているのが実にうまい。2021/01/24
えみちゃん
18
初読みの作家さん。以前より気になっていた本。青く光る鷺を求め行方知れずとなった夫の帰りを待ちながら江戸は日本橋・小松町飼鳥屋「ことりや」を営むお内儀おけいがことりを通して、厄介ごとや事件の謎を追う連作人情物語。まず、飼鳥屋という仕事に目を惹かれます。この頃になると、武家や貴人たちばかりではなく庶民の間でも鳥を飼うという文化が広がっていくんですねぇ・・。私自身、鳥に疎く・・?それこそ、鳩と九官鳥くらいしか見分けがつかないくらいなので、おけいさんが語るうんちくがとてもおもしろく楽しかった♪もちろん、登場人物も2016/12/04
那由多
17
2話目の『まよいどり』からグッと掴まれる。羽吉の件はすんなり受け止めれないけれども、確かに相手方のことも考えるとおけいさんならそうしちゃうよね。辛い決断を選んじゃう人だから、老若男女皆んな惹かれちゃうんだね。あと、馬琴ここにも出てた。時代小説には馬琴は付きものなのか。2023/09/01
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