内容説明
15万部を突破した『家族の言い訳』の著者が描く、涙の短編集。母を老人介護施設に預ける息子の心中を描いた『荷物の順番』や『晴天の万国旗』はラジオドラマ、試験問題になった出色の感動作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
94
ハードカバーで読んで以来、なんと15年ぶりの再読でした。2007年の作品ですが、改めてそんなに前の作品だったんだなぁと。通称『家族』シリーズと言われる作品の第2弾にあたります。8編からなる短編集で、あらゆる家族の'事情'が温かく柔らかに綴られています。どの話も主人公の年代が40後半から50半ばまでの設定だからか、以前読んだ時より、しっかりと感情移入してしまいました。中でもやっぱり奥さんとの関わりをテーマにした話は泣けてしまいますね。「短い通知表」には号泣させられ、「妻のパジャマ」にはほっこりしました。2026/01/24
tengen
62
こちらの事情を口にするとき、それは身勝手な言い分になってしまうのかもしれない。でも察してほしい時がある。/苦しい状況にあって、かすかな火が灯る。確かに救いがないと生きて行けません。少し相手を思いやる気持ちが必要なのですね。☆彡晴天の万国旗/葡萄の木/甘噛み/次回通知表/福は内/靴ひもの結び方/妻のパジャマ/荷物の順番2016/03/09
はっぱ
52
殆んどの話は、もつれた糸が解ける瞬間。友達同士の間だったり、父と娘だったり、義理の母娘だったり、夫婦の間だったり・・。 短い通知表=妻の潤子の書いていた「明日やること帳」に、胸が一杯に。ラストの文章は、涙が滲む。 福は内=胸が温かくなる話だった。母の子を想う気持ちに・・。 荷物の順番=胸が一杯に。 あとがきの、「残念ながら、人は多くのものを同時に抱え込むことはできない。何かを得れば、何かを手放さなければならないし、反対に悩み苦しんだ末、何かを手放すことで、別の大事なものを守ることもある。」に切なくも納得。2015/11/22
ぼっちゃん
50
『家族の言い訳』の続編のつもりで書かれた、前作より主人公が高めの短編8編。走りは得意だが、運動会で家を貸してくれている人の子供に勝ってしまうと家を出て行かないといけなくなるのではと悩む『晴天の万国旗』、妻から離婚を迫られたが、その妻がぎっくり腰で入院することになり、妻のことを何も知らないことに気付く『妻のパジャマ』、年末に1年間の通知表を渡し合っていた家族の『短い通知表』が良かった。【図書館本】2026/05/21
おくちゃん💎柳緑花紅
48
八篇の短篇集。そのどれもに涙を流した。旅の帰路での機内で読み始めさっそくハンカチで涙を拭う。作者は、放送作家を経て作詞家でもあるという。家族だからこその、悲しみ。喜び。葛藤。共通の思い出。その瞬間を見事に切り取った素晴らしい作品。作者はあとがきで、本書は僕の親に対しての詫び状であり感謝状であり、自分の家族に対しては遺言である。と書いている。私自身にも重なり感動と感謝、そして今後の自分を考える事が出来た。2013年9月の一冊目。読書の秋にふさわしい良書!!2013/09/01




