双葉文庫<br> こちらの事情

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双葉文庫
こちらの事情

  • 著者名:森浩美【著】
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • 双葉社(2016/11発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575513028

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内容説明

15万部を突破した『家族の言い訳』の著者が描く、涙の短編集。母を老人介護施設に預ける息子の心中を描いた『荷物の順番』や『晴天の万国旗』はラジオドラマ、試験問題になった出色の感動作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tengen

62
こちらの事情を口にするとき、それは身勝手な言い分になってしまうのかもしれない。でも察してほしい時がある。/苦しい状況にあって、かすかな火が灯る。確かに救いがないと生きて行けません。少し相手を思いやる気持ちが必要なのですね。☆彡晴天の万国旗/葡萄の木/甘噛み/次回通知表/福は内/靴ひもの結び方/妻のパジャマ/荷物の順番2016/03/09

はっぱ

52
殆んどの話は、もつれた糸が解ける瞬間。友達同士の間だったり、父と娘だったり、義理の母娘だったり、夫婦の間だったり・・。 短い通知表=妻の潤子の書いていた「明日やること帳」に、胸が一杯に。ラストの文章は、涙が滲む。 福は内=胸が温かくなる話だった。母の子を想う気持ちに・・。 荷物の順番=胸が一杯に。 あとがきの、「残念ながら、人は多くのものを同時に抱え込むことはできない。何かを得れば、何かを手放さなければならないし、反対に悩み苦しんだ末、何かを手放すことで、別の大事なものを守ることもある。」に切なくも納得。2015/11/22

おくちゃん☃️柳緑花紅

48
八篇の短篇集。そのどれもに涙を流した。旅の帰路での機内で読み始めさっそくハンカチで涙を拭う。作者は、放送作家を経て作詞家でもあるという。家族だからこその、悲しみ。喜び。葛藤。共通の思い出。その瞬間を見事に切り取った素晴らしい作品。作者はあとがきで、本書は僕の親に対しての詫び状であり感謝状であり、自分の家族に対しては遺言である。と書いている。私自身にも重なり感動と感謝、そして今後の自分を考える事が出来た。2013年9月の一冊目。読書の秋にふさわしい良書!!2013/09/01

masa

46
泣ける話が読みたい時に手に取る森さんの家族シリーズ。今回もしっかりと泣かせてくれました。自分に近い40代、50代が主役の8編はどれも共感できた。離れて暮らす実母を思いながら読んだ『荷物の順番』は特に沁みた。「人の手はふたつしかないから多くのことは抱えられない。いくら大事なものを持ってても、もっと大事なものができれば、先に持ってたものは手放さなきゃならない」たくさんの荷物をしょいきれないのは自分だけじゃないんだと思うと少しだけ救われた気がした。160292016/03/04

あっ!chan

42
家族になって時間がたてば、子どもも含めてお互い嫌な面も目に付き、わがままも遠慮なくなり「こちらの事情」が優先して、挙句の果てにすれ違いも…そんなベテラン(?)家族のちょっとしたトラブルから立ちなおるきっかけや未来が見えるグッとくるリアルな短編集。「人の手は2つしかないから、いくら大事なものを持っててても、もっと大事なものをができれば、先に持ってたものは手放さなきゃならない。荷物には順番があるのだから…」心に響くセリフですね。家族に限らず、やっぱに相手を思いやる気持ちが一番だと感じました。2022/08/25

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