内容説明
『諸君!』は初代編集長から最後の編集長まで、おおむね、その創刊時の理念を引き継いで編集されてきたと思う。
「反体制」ではなく「反大勢」雑誌だった。
朝日やNHKや岩波書店などがつくる「大勢」に対して、こんな見方も、こんな事実もあるんじゃないのと、揶揄したり、茶々を入れたり、時には真剣に徹底的に論破したり……と。
それこそが、言論出版の自由の最たるものではないのか。
大新聞などが、戦前の軍部のようにみずからへの批判を許さない「検閲機関」のように居丈高になっていたときに、週刊誌や月刊誌が、細々と異論を提示したからこそ、日本の言論の自由は守られてきた。 (本書より)
文藝春秋が刊行していたオピニオン誌『諸君!』の編集に長年たずさわった編集者による歯に衣着せぬ回想記。洒脱な筆致で、迷走する雑誌ジャーナリズムの存在理由を問い直す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
18
文藝春秋社で「諸君」編集長や編集委員その後ワック社に勤めた仙頭寿顕2019年の著作。秦郁彦の歴史的著作は読んでたがフジTVに出てて嘘つきに思えた櫻井よしこが毎号筆者の印象で「諸君」は手に触れたことさえ無し。学生時朝日ジャーナルや世界の読者でその後中央公論や文藝春秋も読んだのだが。な訳で多くの登場人物が知らない人達が多い。ただ小田実は懐かしく、小室直樹著作は新書からハードカバー本まで愛読していたのでイメージ通りだが居住環境描写は興味深かった。佐々淳行の著作は確かにgoodの印象。中林美恵子デビューに関与か。2025/04/20
渓流
0
タイトル通りの本。著者がかかわった論文執筆者との関わりを織り交ぜての回想記。弁明に出てくる高潔高邁な言説を吐く有名人が世間の目が届かぬ箇所で、卑賎の庶民が発する言葉を弄し、行動することや単行本発刊の裏側が小ネタとして挟まれている、人間の本性が垣間見えて面白かった。2019/09/04
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