移民の経済学

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移民の経済学

  • ISBN:9784492314883

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内容説明

「移民が来ると国が貧しくなる?」「移民で治安が悪くなる?」

論争に決着!
データに基づいた決定版、ついに刊行!

アメリカや欧州などで繰り広げられている移民排斥論は根拠あるものなのか。
今いる不法移民には何をなすべきか。
国境開放化をどう考えるべきか。
移民にまつわる各分野の専門家が徹底分析。
日本にも多くの示唆を与える研究成果!

【本書「解説」より】
本書は、現在アメリカで論争の的になっている移民政策に対する警告の書である。これまで、移民のもたらす経済的効果さらに文化的、政治的効果については、膨大な研究成果が蓄積されてきた。それにもかかわらず、現在、メディア、議会および一般社会で行われている議論の多くは感情的なものであり、移民問題に関する学術的研究に基づいていない。こうした懸念から、これまでの膨大な研究成果をまとめて提示し、移民政策論議をより客観的かつ建設的なものに深めることを意図している。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

65
裕福な国々への移民制限が完全に撤廃されると、世界経済にはざっと50兆ドルから150兆ドルの利益がもたらされるという。先進国の移民政策が大きく変われば、世界の最貧国の多くの人々の厚生だけでなく、世界経済にも多大な効果を生むとして、主にアメリカの移民政策を中心に経済学の立場から検証している。移民の入国料や割増税、犯罪保証金の供託金など国境の開放化に関する具体策も提示しているが、世界が「閉じていく」時代にあって、経済学の効果だけでヒトの移動の国境の開放化は容易ではない。2018/02/24

ゲオルギオ・ハーン

18
移民の影響を11人の学者がそれぞれのテーマで経済学的に分析した一冊。移民の影響は全般的に経済にとってプラスの影響があり、移民が増えると社会コストが増えても移民によるプラス効果で簡単に打ち消すことができる。賃金の下落については根拠がない、と移民を積極的に受け入れることについては肯定的な一冊のように読めた。アメリカを中心に分析しているが、移民がとても少ないOECD国として日本を取り上げて分析している研究者もいたので興味深かった。2020/10/25

BLACK無糖好き

17
主にアメリカの移民政策に関しての経済学者や社会科学者による研究論文。様々な政策提言があるが、学術研究としては総じて移民拡大は世界の所得を増加させ、移住した人たちの生活水準も改善し、貧しい国に残った人々も殆ど損害を被ることはないという。非経済的な影響については様々な意見があるようだ。注目したのはリチャード・K・ヴェダー教授による、移民選抜は行政ルールではなく市場原理に任せるという大胆な政策提言。入国許可のビザ料金を市場状況に応じて変化させ、移民の人口構成の生産性も高める。何ともアメリカ的発想^^; 2017/03/11

樋口佳之

17
コントロールされた合法的移民は労働力の最適な移動に過ぎない。メリット多々。不法移民は解決するべき問題をはらむ。「郷に入っては~」は主張しえない時代になっている。/こんな事が読み取れる内容でしょうか。/留学生とか実習生とかで脱法的労働力の輸入をしている日本は?2017/02/10

Francis

16
移民に関する研究は移民がもたらす様々な悪影響とされるものを中心に論じられることが多いが、この本はかなり純粋に経済学的な見地から書かれている。移民を大幅に拡大すれば15~50%の経済成長が見込めるなど、本当かな、という論文も結構あるのだが、全体的に移民に肯定的。ただし、それゆえにこの本の評価は読書メーター、アマゾンでも別れてしまっているのが何とも残念なところ。2019/07/06

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