内容説明
春とは名ばかりの薄寒い日、池波正太郎に初めて会った。桜の花びらの絨毯が敷き詰められた池波邸に押しかけてから10年、書生として誰よりも間近に接し続けた。一晩中書斎に籠って、尋常ならざる量の原稿を執筆していたこと。遅刻を何より嫌ったこと。今この一食を大切にしていたこと……。人間をシビアに見つめ、粋を体現した「人生の達人」池波正太郎の知られざる真実の姿。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドナルド@灯れ松明の火
11
佐藤隆介氏の池波さんに仕えた10年間の書生生活を通して池波さんの生き方が赤裸々に綴られていた。改めて、池波さんのお金の使い方に感服した。 お薦め2019/06/29
い
2
確かに「素顔」が垣間見えた。以前からこの人ってなんなんだろうと思っていたが、やっと師との関係の経緯がわかった。便利な部分もあったのかもしれないが、見ず知らずの者を「若い友人」として受け入れる池波正太郎、世間的に知られていない著者に自作の解説を書かせ続けたあたりも懐が広い。10年後の暇乞いでの小一時間の沈黙…。2025/03/06
おおまさ
2
亡くなられて四半世紀以上が過ぎ、神格化されがちな池波正太郎の一人間らしいリアルな姿がよく分かる本。特に後半部分は十年にわたり「押しかけ書生」を務めた佐藤氏にしか持ち得ない視点で語られている。鬼籍に入った関係者に遠慮する必要がなくなったのだろうか、以前に書かれた佐藤氏の本にはないエピソードがたくさん盛り込まれている。時おり読み返したくなる一冊。2019/05/09
だ〜ね(^O^)
2
池波正太郎の小説だけでなくエッセイもほとんど読んできた。 その中で人間池波正太郎の真実を描いたものだと思えた。「人間には白い部分と黒い部分が同居して・・・」という作品そのままに・・・。 池波正太郎という稀代の作家と、佐藤隆介という物書きの交流を羨ましくも、微笑ましく感じることができた。 池波正太郎マニアとしてこの上なく嬉しい一冊。2016/08/27
ヒカリ
1
池波正太郎の書生を10年務めた、友人佐藤隆介さん。まるで2人が一緒にいた時間に入り込んだかのような感じがする。上田に住んで7年以上経つのにまだ池波正太郎記念館に行った事がない。行かねば。真田太平記は面白かった。2016/08/28
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