内容説明
劇作家・牧野は俳優の市川扇十郎から旧作を再演したいという申し出をうける。牧野にはとても30年前の舞台は再現できまいと思われてためらうのだが……。人の心も町並みもすっかり変わり果てた中で、再演に情熱を傾ける人々。そこになお残っている昔ながらの気遣いや市井の営みを描きつつ、滅びゆく東京の街への惜別の思いを謳ったものとして、著者の遺言ともいうべき現代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
47
池波作品で現代ものは珍しいのでは無いでしょうか。昔ながらの市井のあり方や東京への惜別の想いにあたたかさを感じます。池波氏晩年の作品なんですね。2023/03/24
けやき
31
池波正太郎晩年の現代小説。静かな物語だったがいい読書だった。2024/01/31
おさむ
26
池波正太郎の現代小説、初めて読みました。こんなのも書いてたんですね。晩年の作品だそうです。2022/08/11
fseigojp
22
著者唯一の現代もの 2015/10/02
タツ フカガワ
18
池波さん最晩年の現代小説は自身の半生を重ね合わせたような内容。元劇作家牧野の、時代の移ろいの中で変わっていく恩師、友人、仕事仲間、父娘の絆が人情小説として描かれる。それも牧野の心情がとても細やかに描かれていて胸に迫りました。「鬼平」「剣客」「梅安」の人気シリーズのほか多くの著作がありますが、そのなかでも本書は屈指の名作だと思います。2020/03/11
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