扶桑社BOOKS文庫<br> 乱読のセレンディピティ

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扶桑社BOOKS文庫
乱読のセレンディピティ

  • 著者名:外山滋比古
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 扶桑社(2016/10発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594075583

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内容説明

一般に、乱読は速読である。それを粗雑な読みのように考えるのは偏見である。ゆっくり読んだのではとり逃すものを、風のように速く読むものが、案外、得るところが大きいということもあろう。乱読の効用である。本の数が少なく、貴重で手に入りにくかった時代に、精読が称揚されるのは自然で妥当である。しかし、いまは違う。本はあふれるように多いのに、読む時間が少ない。そういう状況においてこそ、乱読の価値を見出さなくてはならない。本が読まれなくなった、本ばなれがすすんでいるといわれる近年、乱読のよさに気づくこと自体が、セレンディピティであると言ってもよい。積極的な乱読は、従来の読書ではまれにしか見られなかったセレンディピティがかなり多くおこるのではないか。それが、この本の考えである。乱読によって思いがけないものを発見する能力〈セレンディピティ〉が起こることを教えてくれる。 「本は身ゼニを切って買うべし」「知識と思考」など、「知の巨人」が思考を養い人生が変わる読み方を伝授 !

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

362
おもしろい。ポイントを一言で説明すると「小説とか専門書だけじゃなく、とにかくいろんな本をサラッと読め」ということなのだが、本質的な部分は「本の家来になってはいけない」というところだろうか。本は読者が読んで始めて完成するものであり、著者と読者の立場は対等(むしろ著者のほうがちょっと下?)であるというスタンス。飄々としたちょっと古めかしさを感じさせる文体で、すらすらと読み進められる。ただ、こうはんはちょっとグダるところもある。しかし、一読の価値はある。2017/08/16

やすらぎ 🍀安寧祈願🍀

215
本は風のように読むのがよい。読書で知識を得るが、それは借りものである。広く知の世界を好奇心に導かれて放浪する乱読。その思考は自力である。知識の詰め込みすぎはよくない。詰めては行動し忘却することで知識となる。ストレス疾患も有害刺激をいち速く忘れるために、小まめな発散が大切。忘れることは健康を保つことでもある。セレンディピティとは、思いがけないことを発見する能力。その一つの方法が乱読であり、散歩である。人は歩いていないと眠ってしまう。頭は記憶するためのみにあるのではなく、新しいことを考え出す大切な働きがある。2022/05/14

ehirano1

134
本は風のように読むべし。これを「乱読」という!2019/07/07

じいじ

134
 私の読書は、年を食うごとに遅読になっている。速読能力を備えた人が羨ましい。だが、残りの人生が気になりだしてから「読みたい本」は日毎に増えている。本作に飛びついたのも、〈思わぬ発見をもたらす乱読〉のコンセプトに若干の期待をしたからである。著者の読書哲学には合点できない箇所もあったが、これからの読書人生に目からウロコの言葉もあったので、580円の本代はムダではなかった。「つまらないと思ったら途中でも放り出せ。乱暴だが、いやな本を読んで得るところは少ない」。再読したい面白い本に出合うため明日も本が読みたい。2017/04/10

マエダ

107
”本に義理立てして読破、読了をしていれば、もの知りにはなるだろうが、知的個性はだんだん小さくなる”ここがこの本の読みどころあった。2016/11/23

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