内容説明
本書は、私自身が、この世界を生きるためのよすがを求めて、論語の言葉の響きを聞き取った、その報告である。
論語という、二千数百年という時間を越えてこの私に届いた奇跡の言葉には、人々の心を響かせてきた、
何かがあるはずだ。
私はその何かを聞こうとして、多くの知識を蓄えつつ、耳を澄ませてきた。
その響きを本書ではお伝えしたいと思う。
もちろん本書は、徹底して客観的たらんとしつつ、同時に、徹頭徹尾、主観的な書物である。
それゆえ、ここに書かれていることを、決して鵜呑みにしないで頂きたい。
一つ一つの言葉が、役に立てば役に立て、役に立たなければ、捨てて欲しい。
そして、論語について何かを誰かに言いたい、と考えたなら、必ず原文に当たり、
本当に私が聞き取った響きが聞こえるかどうか、読者自ら確認してほしい。
もし違った響きが聞こえたら、それがあなたにとっての論語なのであり、その響きを大切にして欲しい。
本書はそのための手がかりに過ぎないのである。
(「序」より 著者よりコメント)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
19
迷った時にまた読もう。必ず何かが引っ掛かる。2020/03/29
Rico.genge
7
論語は初めてです。大変勉強になりました。今度は違う著者の訳も読んでみようと思います。2025/03/06
京橋ハナコ
3
少しづつ読んだ。読めば読み程「仁」がよくわからない。自分が小人だという自覚はある。2023/03/01
アグレッシブ
1
小人は身近にいる。2022/03/19
nekomeys59
1
著者の解釈で纏め、論語を読み始めるきっかけになります。だが、「老子」と比べ、孔子と弟子たちの言葉に窮屈さを感じる。どちらも生き方を示す思想ではありますが。 2021/01/15