内容説明
「出世の重み、宮仕えの辛さ。
役人たちの日々を題材とした、新しい小説に挑みました」
――上田秀人
役目を減らすことは、役人の席を奪うこと。己の存在意義と既得権益をめぐり、武士たちは熾烈な競争を繰り広げた。世襲を旨とする幕府が、唯一実力主義を徹底した医師。大名・旗本が敵に回すことを最も恐れた奥右筆。親兄弟であろうと罪を暴き、なりふりかまわず手柄を求めた目付。人も羨む出世と引き替えに、お手討ちもありえた小納戸――役人たちの闘いと身につまされる宮仕えの日々を、新たな筆致で描く渾身の書き下ろし。
「やられた! するどい考証の切っ先が、
読者の胸元につきつけられる。
上田さんの時代小説の新しい作法に舌を捲きます」
――北原進(歴史学者・品川歴史館館長)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
46
面白かったです。出世から手討ちもある小江戸の時代。そこには役人たちの宮仕えの日々があるのですね。2023/06/26
Koning
33
時代小説に随筆をくっつけてみた感じ。江戸時代の何をしてるのかわからん謎の役職を持った武士のお話。という感じで今も昔も色々と身につまされるわけですな。うん。最後の小納戸の話に出てくる堀田様の話が本当に泣ける。うん、まぁそういうことです(え2016/11/17
shiozy
29
上田秀人お得意の江戸幕府ニッチ官僚の解説風小説である。たとえば、表御番医師や奥祐筆や目付、小納戸といった職分である。余り知られていなかった職分を小説の舞台に取り上げたのが上田秀人であるから、本書は資料的価値あるものとして、保存版としようかのう。2016/10/30
mam’selle
18
徳川幕府の様々な、ある意味変な職掌を物語にするこの作家さん。小説とは言え、キチンと歴史考証して描かれている事がわかった。 物語仕立てで職掌を説明してくれるので、この目で見たような活き活きとした仕事として理解出来るのは、この作家さんの力量だと思う。2018/08/18
雛子
14
徳川幕府に仕える役人の物語。名は知っていてもどういうことをその職分としているのかわからないような役目も多いなか、4つの職がとても読みやすい物語形式で説明されていく。私としては小納戸が気になるでござる。2016/11/15
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