内容説明
首都圏の人にとっては親しみのある交通、都バス。公営バスとしては日本一、民間バス会社と合わせても全国第3位の規模を誇る都バスだが、身近なようで知らないことが多い。その都バスの全容について、都電からの引き継ぎなどの歴史、トラックの改造から始まった車両の変遷、バス停、時刻設定の謎、営業所や工場の業務といった知られざるバックヤードを紹介。意外な路線の乗車ルポも掲載。さまざまな「なるほど」を詰め込んだ、都バスガイド。
加藤佳一(かとう よしかず)
1986年にバス専門誌『バスジャパン』を創刊。1993年から、バス会社ごとにまとめた『BJハンドブック』の刊行を続け、バスに関する図書も多数編集。著書に『つばめマークのバスが行く』(交通新聞社新書)、『都バスで行く東京散歩』(洋泉社新書)、『至福の長距離バス・自由自在』(講談社+α新書)ほか。現在月刊交通業界誌『JRガゼット』にて「知るバス」を連載中。NPO日本バス文化保存振興委員会理事。日本バス友の会会員。
目次
●本書の主な内容
第1章 知って楽しい都バスのトリビア
第2章 都バス90年の道のり
第3章 常に最先端をゆく都バス車両いまむかし
第4章 安全を支える都バスのバックヤード
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Teo
2
バス物はこれまでにもチラホラ読んでいたが、都バスに限定して歴史を辿るので今回初めて知ったのは、都バスは非常にダイナミックに路線改変をやっていると言う事。こんなにもやっていた。言われてみれば当然だが、主に湘南新宿ラインの東側をカバーしている(つまり山手線内を含む)と言う性格上、地下鉄が開業したらそれの並行路線は全部組み替えないとならない。それ以外の利用動向も踏まえて今迄漫然と思っていたのよりも遙かに路線見直しをやっていた。 2019/10/09
たか
2
都バスについての雑学がいろいろ書いてあります。地元民ならより楽しめるかも。2016/12/26
ろあ
1
読みやすい新書サイズながら、都営バスについて幅広く解説した本。著者はバス専門誌『バスジャパン』を創刊したほか、バス関連の書籍を複数出版している。内容は、停留場・系統のトリビア等にはじまり、都バスの歴史、車両の変遷、営業所と工場の仕事の様子にまで至る。特に路線や車両の変遷に関してはかなりの情報量で、詳しい人にとっては大変面白いと思う。(逆に言えば、よく分からない人からすれば、平板な内容の列挙に感じるかもしれない。)「バスロケ」や運賃箱の仕組みなどは、普通にバスに乗っていても分からない内容で、興味深かった。2017/08/03
ふみ乃や文屋
0
俗な「都バス雑学本」あるような1項目数行とかどの雑学本にも書かれてあることのまるで転写を思わせるようなおざなりなものではなく、記事にしっかり文字数が割かれてしかも丁寧であるところから、知識深淵なる人物なのだろうと思った。思ったら本書「あとがき」で「『バスジャパン』創刊したときの特集も都バス」と書かれてあった。道理で記述が詳しいわけだ。都バスは昔から先進的な技術やシステムを導入に積極的だと感じていたが、本書を一読すれば、何故そのような姿勢を取るのかが読み取れるので、都バスを知りたいのならまず本書をどうぞ!2017/11/10
てらさん
0
公共交通の一端を担うバスであるが、家が駅から近いこともありあまり乗りこなすことがなかった。バスに関しては車両に関する知識が乏しいので、都バスの車両遍歴に冠するページよりも保守整備とうバックヤードについて書かれているページの方が読み応えがあった。2017/03/16