創元推理文庫<br> わたしが幽霊だった時

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創元推理文庫
わたしが幽霊だった時

  • ISBN:9784488572013

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内容説明

季節は夏。昼下がりの林道は家に続いている。歩きながら(事故だわ!)ふいにそう思った。なにかが変。事故に遭ったって思うんだけど、頭がぼやけてて何も思い出せない。気がついたら、ここ歩いてるんだもの。あたしいま何着てるんだろう。わからないから下を見た。体がない! あたしは生垣を通り抜け、ドアを通り抜けて家のなかに入った。宙に浮きながら。部屋じゃ、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのけんか。誰もあたしのこと気づきゃしない。あたし、幽霊になっちゃったんだ……でも、なぜ? 現代英国を代表する著者が贈る、おかしくてほろ苦くも暖かい時空を超えた物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっちゃん

23
ティーン向きの作品!コレは私がティーンの時に読みたかったなぁ!今にして読んでしまうと両親のえげつなさとか、四人娘の元気さが気になって集中できない(笑)2016/11/17

歩月るな

18
記憶喪失の幽霊に常に焦点化した語りの技術、詐術に満ちた翻訳小説の点を差し引いても難易度は高め、ド安定の浅羽訳(後書きも)の嗜好品。夏休みに背伸びして読むには良さげ。あらすじがネタバレだが、タイトルに繋げられる論理的思考力があれば内容も自ずと掴めるだろう。今風の表現で言えばラヴクラフトが「言い当てた」様に、子どもたちがその存在を目覚めさせた事から始まるが、物語の主眼はそこよりかは、自律へ向かう為の運命からの脱出劇。メルヒェンな絵面は超絶醜悪なので映像化は不味い。サウンドノベル向き。虚構に挑むロジック。崇高。2018/07/10

にく

17
4姉妹全員が変人過ぎて共感できず、なかなか進まなかった…。友達も加勢して(巻き込んで?)魔女に立ち向かっていった辺りからは面白く読めました。しかしDWJの書く「両親」は酷いのが多い気がする。2010/11/23

さつき

16
再読。久しぶりに読みましたが、やはり面白かったです。突然、実体がなく幽霊になってしまった主人公。自分が誰だかもわからない状態から物語が始まります。4人姉妹のうち、いったい誰が幽霊本人なのか、なかなかわからずにやきもきします。著者の作品には兄弟姉妹が多い大家族がよく登場します。この作品の姉妹もとんでもなくパワフルで常軌を逸していて面白いです。自伝を読むと著者本人の体験も反映されているようで驚いてしまいます。憧れはしますが大家族は実際は大変でしょうね。2015/12/11

シュエパイ

13
いったい幽霊は、患者は、私は誰なの?って、途中から終盤まで謎に囚われながら読み進めていました。あぁ、それで彼女は混乱していたんだ!って、なんだかミステリ要素(ゴーストリックみたい!)も含みつつ、楽しいファンタジーでした。悪霊の神々らしく、モニガンが最後に持ってったなぁ・・・。まぁ、あれくらいはいいだろう。4人の未来にさちありますように。2016/04/28

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