内容説明
ホームレスが襲われ、執拗に暴行される事件が続いていた。どうやら生活費を稼ぐために路上で雑誌を売るホームレスばかりが狙われているらしい。暴行の模様は動画に撮られ、ネット上で公開されている。いったいなんのために暴行しているのか? 一方オリヴィアが探していた行方不明の元捜査官は、どういうわけかホームレスのなかにいた。過去を掘り起こすオリヴィアの行動が、意外な関係者たちを揺さぶる。一流企業の取締役、政治家、エスコートビジネスの経営者……。そして最後にたどり着いた真相は、オリヴィア自身が予想だにしないものだった。世界28か国で刊行! 全世界でシリーズ60万部突破。マルティン・ベックシリーズのシナリオを手がけた人気脚本家コンビが放つ衝撃のミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
56
広がった事件を巡る人物絵図。ニルス・ヴェント殺害から急展開・・あの海岸の状況が浮き彫りに。後半の目まぐるしい展開でどうやら、事件が男女関係のもつれと見えてくると頁ターナー的に。してメッテの捜査指揮が頭脳作戦的、明快でやるやんか!という感じ。目立たなかった精神科医の夫の人間性まで素敵に見えてくる。大柄な北欧女性てなことはGTOに登場した「あの女騎士」を勝手に想像。カジノディラーのナイフ使いやホームレスの元警官、エスコート業の女の絡みはイマイチ無駄が多かった気もする。2022/07/27
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
32
おっと、こう来ましたか。あまりにも凡庸な動機。いや凡庸だから意外なのか。ホームレスの社会と巨大会社の社会。出てくる人がそれぞれ秘密めいているその訳とは。面白くはあったけど、何だろうここまで長くする事はないのでは、と疲れた読後感。2017/03/18
しゃお
29
沢山の登場人物で、思わず少し戻って確認しながら読む事もしばしば。それぞれ個性があり、事件の真相も気になり読み進めたんですが、なんにせよ色んな物事や人物が繋がり過ぎな印象。偶然にしては過ぎるのでもう少し絞って描いた方が物語が散漫にならずに済んだのではないかと、読みながら気になってしまった。それでもやはりテンポの良さもあって一気に読ませますね。主人公のオリヴィアが意外と普通の人物であったのが物足りなかったところですが、最後に明かされる事柄にはちょっと驚きました。続編も楽しみに待ちます。2017/02/17
ほちょこ
26
それぞれがコツコツ型な人々。努力が報われて何よりと、一安心。(小説で一安心するとは!)そして警察学校のお嬢ちゃんにはショックな結末。これはシリーズだったのか!2017/04/29
あっちゃん
26
下巻を読みながら、主人公やはり警察関係者とのレベルの違いがハッキリ!そんな所がある意味、現実的(笑)後半は怒濤の展開、からの~衝撃の真実!さて、登場人物やたら多いなぁと思っていたらシリーズ化らしい、忘れる前に次作の翻訳出してもらわないと(  ̄▽ ̄)2017/04/13