内容説明
精神障害者の犯罪は予防できるのか? 精神科医でも、弁護士でも、ジャーナリストでもない著者は、徹底して精神障害者本人・家族の側に立ち、市民のための精神医療、福祉、警察、司法、マスメディアを考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
19
精神医療が事件・犯罪の抑止力になっていない現状に怒りさえ覚えながら、著者は精神障害者の人権を最大に尊重しつつ、具体的方策を提案する。その原点は、かつて尊敬の対象であった兄の発病と様々な思いを感じながらの看護にある。実体験のある者の言葉には説得力がある。2020/06/18
gtn
9
精神障害者による殺人の被害者は、大半が家族、特に両親という。扶養義務、保護者責任等、あらゆる法律が家族に縛り付けていることが原因と著者は指摘する。親の介護地獄はいまや普遍的問題だが、子の扶養地獄も存在する。2018/11/20
cochon_voyage
1
タイトルから想像する内容とは違う気がした。呉秀三の言葉にあるように「この病を受けたことのほかにこの国に生まれたという二重の不幸」といった歴史を、医療観察法までの自身の経験をもとに書かれていたように思う。まだPSWとしての制度もなかった時代から、SWとして活躍されたんだな~って・・。2015/09/20
フリ助
1
民法や刑法に責任無能力者についての規定があることを「社会福祉制度は責任能力者に限るべし」という主張への反論に用いているあたり、著者が法について疎い感を持った。個人史が4分の1くらいを占めているし、自身の経験に基づく思考が多く、文献があまり示されていないところに不満を感じた。2014/07/25
もみひげ
1
タイトルから想像される内容とは異なるが、非常に興味深かった。親族に精神障害者がいて、精神医療の現場で長年働いてきた著者が、精神障害者に関わる医療、福祉、警察、司法、報道、社会について、自らの経験を踏まえて論じている。強制入院の否定、警察の理解のなさ、扶養義務の緩和等々。頷けるところそうでないところもあるが、少なくとも現状が適切でも、十分でもないことは間違いないと思う。統合失調症は、人口の1%が罹患すると言われており、決して小さな数字ではない。1日でも早く、少しでも状況が改善されるよう社会の努力が必要だ。2013/03/23
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