内容説明
14歳の頃に訪れる「常識の崩壊」。
それを乗り越えるとき、哲学が始まる――
200年先の未来を考えるための教科書
永劫回帰
我思う、ゆえに我あり
経験する機械
モノ自体
真理とは全体である
死にいたる病
実存は本質に先立つ
世界に隠された構造
言語ゲーム
脱構築
記号消費社会
「暇」の哲学
本書に登場する哲学者たち――ニーチェ、デカルト、ヒューム、カント、ヘーゲル、キルケゴール、サルトル、レヴィ=ストロース、ウィトゲンシュタイン、デリダ、ボードリヤール
どんな偉大な哲学者も14歳の子どもと同レベルである! だが、その極端で幼稚な発想が新しい世界観を創造した。常識を覆す著者入魂の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
95
「合理主義」⇒「実存主義」⇒「構造主義」⇒「ポスト構造主義」の流れが恐ろしいくらい分かり易く纏められていました(こんな本が欲しかった!)。今現在に近づく程、厭世観が増しますが、一方で「ポスト構造主義」からの新しい「○○主義」に出会えるという期待が膨らみます。著者はそのカギは『ニートに学べ』という提言で驚いています。しかし、緒言で哲学者はそもそものところがぶっ飛んでいてほとんど14歳レベルの発想であるとのことですから、意外や意外に・・・これもまた楽しみです。2022/10/07
かんらんしゃ🎡
40
ニーチェやサルトルを会話に挟み込んだらなんかカッコいいじゃん、プラトンやデカンショ引用したら頭良さげじゃん、なんて不埒に読んでる限りさっぱり身につかん。これで入門書何冊目だ。あ、でも飲茶の本は解りやすい方だよ。2023/08/11
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
31
飲茶さんの本を一通り読みました。哲学も科学も数学も煮詰まった状況なのですね。でも、まだ月面基地も火星基地も出来てないのに、木星にも行ってないのに、煮詰まるのは早い気がすると、宇宙兄弟シリーズを再読して思った。2017/06/19
出世八五郎
28
難解な哲学を身近な物にしてくれた著者を賞賛したい!近代以降の西洋哲学を解説。デカルトから真理や神の証明を始めて、次代のホープが前時代の哲学を否定し新たな哲学を打ち立てる。それが繰り返される流れです。ウィトゲンシュタインがハンマーで哲学を打ち壊し終了させ、“に~ちぇ”永劫回帰に収束させるのかと思いきや、現代のニートに次代の哲学を託し終了。哲学を14歳以下の中2病的疑問から始まったと説く著者は、腰が軽く噛み砕いた説明をしてくれるので非常に分かり易い。これだけで、非常に哲学の造詣(ぞうけい)が深いと思われる。2016/03/25
しき
22
哲学史の入門書。「哲学は14歳レベルの発想を高尚な言葉にしたもの」という説明が素晴らしい。本書は哲学から高尚さをなくしていて、とてもわかりやすい。最後にのってる著者が考える「今」の哲学が面白い。「暇を楽しめるニートが最強」というトンデモ論だが、ちゃんと過去の哲学の続きになっている。「ニートが増えたら経済が破綻する」への反論が「経済?なにそれ?」なのもいい。相手の用語を使うと相手の概念から抜け出せないので「なにそれ」が最強の反論。事実、実存主義も「理性?なにそれ?」という反論を使っていた。2021/05/08