- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
時流に迎合し、立身出世の手段と化しつつあった朱子学に反対し、人間の心の中に本来もっている光明(明徳)を見出し、これを磨き続けることを提唱した日本陽明学の始祖、日本人のこころのありようを形造った近江聖人中江藤樹の思想とその生涯を感動的に綴った著者渾身の名篇。
目次
御用学者
林羅山への挑戦
皐魚之泣
春 愁
脱 藩
帰 郷
馬方の又左衛門
“厩火事”
鯉と盆栽
地域の人々
大洲からの客
愛 敬
馬の心、木の心
藤樹会所
加賀の飛脚と又左衛門
熊沢左七郎入門
蕃山と藤樹
誰かこれありや
あとがき
解 説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Makoto Yamamoto
12
大洲藩を脱藩して故郷に戻ってきた与右衛門。周りの人達はいい人・聖人ばかり。鯉と盆栽の話は素晴らしい。 ただ、何年か前までは大丈夫だったが、今の日本では池・用水に放されている鯉はあっという採られてしまう。いろんな人種が入ってきているからかも知れない。 その中でさらに思考を深め、壁にぶつかる。 熊沢佐七郎との面会が一つの契機とはなる。 処士になる必要条件、自活できるだけの収入が容易ではない。 人の心は良であるとの与右衛門の前提は納得したい。2022/02/12
芸術家くーまん843
7
中江藤樹は陽明学者であり近江聖人と言われている。その実は人と喧嘩はするし人の言動に一喜一憂するし意外と勉強好きの普通の人?当時は文字を読めるだけでも学があると言われた時代であり評価された。さらには中国の書を読んで研究。そういう意味では成功哲学が溢れている現代ならだれもが成功できる聖人になれる環境は整っている。桃源郷という理想の国では悪人がおらず他人のことを心配し合う国家で今の日本は桃源郷に近いのかも?外国から来た人でもお金がなければ生活保護で生活できる。桃源郷の日本が滅びないようにしたいなと思う一冊。2014/02/20
M
4
近江聖人として崇められる中江藤樹の小説であるが、今作の人物も内村鑑三が明治に書いた「代表的日本人」の5人のうちの1人であり、読んでいて日本にもこれだけの学問を修めた人が江戸時代から既にいたのだと、その高い教養と人々に同じ目線で寄り添う態度には読んでいて、胸にこみ上げられてくるものを感じ、孤高狷介化するのではなく、彼のように1人の人間として、心の明徳を磨き、世のため、人のために尽くせる人間になりたいと思わされた。2018/12/25
四男の母
2
中江与右衛門の頑固な性格が上巻のときは痛々しいくらいであったが、下巻になって琵琶湖にいってから温厚になり読みやすくなった。哲学のような考え方や処士というのがわからなかったが、最後の方で熊澤佐七郎が理解したとき少しわかった気がした。よかった。2021/02/06
フジキン the 誤字ラ
1
☆★★★★ なんかwwww中江先生、琵琶湖に来てから性格変わりすぎなんですけど(汗)wwwww 琵琶湖にいる人も最初からものすっごくいい人ばっかりで、大洲の人達(のたちの悪さ、腹黒さ)に比べると、描き方も薄いよ。都合よく書きすぎ、、、 単純に読んでて面白くない。でもまぁ、仕方ないかな、そもそも劇的な人生じゃないんだから。だからなのか、後半はどんどん小説っぽくなくなって来る。だったら、初めから中江先生の教えを詳しく説明する本の方が良かったんじゃないか、って気がするんだけど。。。2015/05/21
-
- 電子書籍
- 花の三騎士【分冊版】 (9) マンガB…
-
- 電子書籍
- 双子兄妹のニューライフ【タテヨミ】第2…
-
- 電子書籍
- 美少女学園 朝比奈さや Part.23…
-
- 電子書籍
- なくてならぬもの - 愛すること生きる…