内容説明
「夫としてはたぶんもう好きじゃないんだよね」。三十六歳で結婚をしてから十年を迎える年の正月、お雑煮を食べながら森子は祐一に告げた。別に嫌いになったわけじゃない。親友としてなら、好き。けれどももう一緒にはいたくない。戸惑う夫を尻目に森子は一人暮らしの準備をし、離婚の手続きを進めようとする――。恋とは結婚とは、一体何なのか。女性の心に潜む本音が共感を呼ぶ長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
51
温厚な夫なので親友としてはいいが、夫としての魅力はないからと離婚を言い出す妻。夫からしたら青天の霹靂でしょうが、だとしてもしつこく別居後の話し合いを要求するのには読んでいて怖くなってきました。それまでは森子さんの真意が判らず不思議だったのですが、このしつこさ、空気のよめなさは無理かもと納得。半分までは読み続けましたが、それ以上は読む気が失せてパスとしました。2021/04/24
千穂
43
新婚仲良し夫婦、女性からプロポーズ。その10年後妻から離婚を切り出される。2000年の章、2010年の章が交互に続く。妻の心情がなんか理解できる。モーちゃんからあちらへと変わった呼び方も今の私にしっくりくる。2021/03/28
もりやまたけよし
37
一人称で最初から最後までつぶやくスタイルにはなかなか慣れないまま終わってしまいました。離婚に纏わるあれこれのエッセイを小説にしたという感じの本でした。2022/07/25
エドワード
30
平々凡々と生きて来た森子が大学の先生・守野祐一に惚れて、結婚して、ある日「夫としては多分もう好きじゃないんだよね。」と感じて別れる。あまりに身近にありそう過ぎて怖い。恋人、親友としてはつきあえる。夫としてはもうダメ。こんなこと言われた祐一が不憫だ。しかし切々と綴られる二人の幸せな日々と、ほんの少しのすれ違いがリアルでたまらない。テレビの趣味、就寝前に電気をつけるか消すか、あるあるの連続で参るよ。夫婦って、ホント一触即発だな~。最終章が結婚記念日の幸福な日。未来はわからない、という寓話なのでしょうか…。2019/10/27
coco夏ko10角
30
「前提が崩れてしまったら」は恐れていることのひとつだけど、まさに崩れてしまったのがこの作品なのだと思う。そういう本を手にしたのは何かの縁かもしれない。だけど自分はそのときがきてしまったとき、主人公みたいに行動できないだろうな…。そういう日がこない・もしきてしまっても気付かずにいられたらいいんだけど。読んでて何度もキリキリと。2016/06/12




