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内容説明
“アベノミクスのパラドックス”を読み解く。
〈安倍政権が「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」「切れ目のない経済対策」「第2次安倍政権以降最大の28兆円」などと喧伝すればするほど、国民は日本経済の先行きは暗いと思ってしまう。これこそアベノミクスでも景気がいっこうに上向かないパラドックス(逆説)の仕組みであり、私が「心理経済学」として提唱していることである。〉(新書版まえがきより)
なぜ「アベノミクス」では景気が良くならないのか?
日本が“借金漬け”から脱する日は来るのか?
「皆が等しく貧乏になる国」で本当にいいのか?
……それらの難題を読み解くカギは「低欲望社会」にある。
日本では今、世界に先駆けて未曽有の危機が進行している。人口減少、超高齢化、欲なき若者たちの増加……。この国に必要なのは人々の心理に働きかけ国全体を明るくする新たな国富論だ。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
32
マネーサプライは一時的な為替の回復による一部産業の成長の助けになっても、根本解決にはならない。 農業政策は米作農業からの転換をはかり、高付加価値で農家所得の上昇が見込める酪農や高級果物や野菜にシフトしたり、オランダのようにITも余すことなく取り入れ、政府の補助を必要としない産業に転換させるべきだ。 何と言っても、1700兆円といわれる金融資産を1%でも市場に回すような政策で消費者のマインドを変化させることが重要だ。 経済対策で優遇してばらまいたお金が内部留保、貯蓄の増大に寝ている状態では経済の回復はない。2019/08/31
アナクマ
24
現代日本人は欲望が少なすぎて、従来の経済理論/施策では対処できない問題ばかり。心理的な安心感が必要と説く(けれども、荒海に漕ぎ出せ的な対案が多い)。そして持論を展開(移民、土地・農政・教育の抜本的改革など)。「私はこうしたことを20年以上も前から主張している」という表現にいちいち突っかからずに、論拠のある合理的な分析は参考にしよう。立場によって主張は違っても、どちらの皆様もそれを前提として建設的な議論を進めたらと。クニのことを心配しているのは皆一緒。もしかしたら、クニの範囲が違うのかもしれない。2017/07/19
犬こ
22
日本経済の根本的な問題は「低欲望社会」によると大前研一。個人は1600兆円の金融資産、企業は320兆円の内部保留を持っているのにそれを全く使おうとしない。加えて、若い世代がファッション、クルマ、住宅などに対する物欲、所有欲が無くなっていることに対し、政治、移民問題、海外事例比較、教育などから辛辣かつ将来の現実に向け、問題提議。勉強になりました。2017/02/12
RED FOX
17
お金がないからモノを買わない。お金があってもモノを買わない。その原因と対策についてオオマエ節が炸裂。国債、少子化、食糧、教育などなど、面白かった。2017/05/24
のぼる
16
大前氏の全ての提案がベストなのかは分からないが、膨大な情報や豊富な活動から状況を分析し、解決策を明確に示すといういうもの大前氏の著作。内容自体もそうだが、それを導きだす過程を学びたい。2016/10/20
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