内容説明
2016年2月に大ニュースとなった重力波の初観測。それはいったいどんな意味をもつのか? 地球と太陽の間を「髪の毛の100万分の1」だけ伸び縮みさせるという小さな「時空のさざなみ」が、なぜ人類にとって偉大な進歩なのか? 人類の究極の疑問である「宇宙のはじまり」を解き明かす鍵といわれる重力波の本質を、日本の重力波研究をリードする著者がやさしく、濃く、解説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
石油監査人
31
著者は、東京大学理学部准教授で重力波・相対論の研究者。この本では、ブラックホールや中性子星同士の衝突などに伴って発生する重力波の性質や検出方法、観測の意義や相対性理論との関係などを解説しています。図や写真が効果的に使われ読み易いので、マクロ物理研究の最前線を知りたいという初学者にお勧めの一冊です。重力波の観測は、相対性理論に対する反証の発見に繋がりそうな雰囲気もあり、個人的にも期待に胸を膨らませています。また、今月から日本のKAGRAが重力波の国際共同観測に初参加するので、その貢献にも注目しています。2025/06/01
kaizen@名古屋de朝活読書会
24
#感想歌 重力は電磁波同様横波だ2つの偏波90度ずれ 重力波観測してから約1年観測増と次世代装置 切れ味がよく諸理論の関係を平明に解いて興味わくわく2017/10/05
文章で飯を食う
21
重力波が初観測された時、テレビで特集されていた。それを見た印象はアインシュタインの宿題を解くためにこんなに予算と労力をかけてだった。ところが、本書を読んで、モヤモヤが払拭された。だって、宇宙の晴れ上がりの前のインフレーションの様子が見えるのだから。KAGRAは残念ながら第一発見には間に合わなかった。完成後はいろいろとデーターを出してくれるんだろうが、やっぱり、科学は一番じゃなきゃだめだよな。2017/08/06
fseigojp
21
とうとう観測されたようです 実に100年かけてアインシュタインの予想が実証2017/02/12
寝落ち6段
11
百年前にアインシュタインが一般相対性理論の中で予言した重力波。百年の時を経て、観測に成功する。これは天文学の大進歩だ。宇宙創世の謎やこれからの宇宙の展望、そのすべてのカギになるかもしれない。計算式では分からなくても、重力波の意味するところが分かればいい。ちっぽけな人類は一体どこまで莫大な世界に迫ることができるのだろうか。その浪漫を味わうこともできる本書。表紙には連星ブラックホールの合体を採用しているのだろう。重力波を測定した初めての天体現象だ。読むとこの表紙の出来事を観測できたすごさもわかる。2019/10/16
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