内容説明
男が運転する深夜バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。
壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか――
家族の再出発を描く感動長篇。
第151回直木賞候補作!
故郷に戻り、深夜バスの運転手として働く利一。
子供たちも独立し、恋人との将来を考え始めた矢先、バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。
会社を辞めた長男、結婚と仕事の間で揺れる長女。
人生の岐路で、忘れていた傷と向き合う家族たち。
バスの乗客の人間模様を絡めながら、家族の再出発を描いた感動長篇。
解説・吉田伸子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
523
久しぶりに読んだ伊吹さんの「優しい」家族の再生物語。まぁあれだ、そもそもこの優柔不断オトコが、嫁と子どもを連れて生家を出ていれば、こんなことにはならなかったんじゃないの。それをしなかったがために、アラフィフの今なお元嫁に未練を持ちながらも、ひとまわり年下の彼女ともよろしくやっていた、、、ところに〜〜という作品。しかしこのオトコは推定W大のSK学部出身で、高身長(クドイくらい描写される)の色男。まぁモテるんでしょうな。さて、この優柔不断オトコがくだした決断とは?それだけでも読む価値あり。2020/03/16
さてさて
341
『いくつかの候補の土地があった。その中で新潟〜東京を結ぶ、長い関越トンネルが一つの鍵になった』と語る伊吹有喜さん。そんな伊吹さんが『トンネルを超えると男、戻れば父親という二面性を描けるのではないかと思った』と続けられる通りこの作品では男と父親のそれぞれの姿を見せる主人公・利一の姿が描かれていました。そんな利一が、そして構成員のそれぞれが『家族』の今を考え、それぞれを思いやる様が描かれていくこの作品。それだけでドラマを感じさせる『夜行バス』が持つ独特な空気感を物語世界に上手く溶け込ませた印象深い作品でした。2022/01/24
ehirano1
215
家族は「やり直せる」が「元には戻らない」がとても印象的であり且つ、リアル感があり「元に戻さなかった」ことこそが本作の最大の魅力ではないかと思いました。良い意味で、隠れたヘビー級作品だと思います。2026/05/23
🅼🆈½ ユニス™
189
151回直木賞候補作品。& 初伊吹有喜作品。まさに伊吹さんの ’語り方‘の魔力に溺れて幸せを満喫した時間だった。文字で色を塗った美しい映画を観ていたような…。何て綺麗な小説だろう❗️ 素晴らしい一冊であり、伊吹有喜さんの他の作品は全て ”必ず“ 完読して見たいと思った。天晴れ!高宮利一!👍2018/06/29
ちょこまーぶる
170
読後は何とも言えない暖かさを感じた一冊でした。僕としては、家族再生というか各々が家族の繋がりを再認識して、親は次の人生に進み、子ども達は親から独立し本当の意味で責任を持った独り歩きをしていくプロセスを描いていると感じましたね。そして、そのきっかけとなっているのが、深夜バスなんですね。確かに、読み進めていると、深夜バスに乗車していている時は、その時のモヤモヤした心情や状況に対してRe・スタートラインに着いて「さぁ、またスタート」っていう効果?があるんじゃないかなぁ~と感じちゃいました。勝手な解釈ですが。2020/02/17
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