創元推理文庫<br> ミハスの落日

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創元推理文庫
ミハスの落日

  • 著者名:貫井徳郎【著】
  • 価格 ¥733(本体¥667)
  • 東京創元社(2016/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488425074

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内容説明

スペインはミハスに住まう大富豪に突如呼び寄せられた青年、ジュアン。面識もない老紳士が語るのはジュアンの亡き母との苦い記憶だった。三十年の月日を隔てて密室殺人の謎が明かされる表題作の他、青年と警察の視点で綴るストックホルムの悲劇的な殺人、疑惑の未亡人を探るサンフランシスコの保険調査員、ジャカルタで発生した連続娼婦殺人事件、カイロを訪れたアメリカ人美女の秘密など、ストーリーテリングの名手が異国を舞台にその土地で生きる人々の悲痛な叫びをすくい取る。あまねく襲う衝撃の結末が深い余韻を残す、至高のミステリ全5編。/解説=村上貴史

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

74
海外で現地の人間を主人公に据えた短編が5つ・・・「貫井さんが、どんな海外小説を書くのかな?」という興味から読んでみた。数々の名作ミステリを創った貫井さんの作品としては、ミステリ完成度としては物足りないと思う。それでも、異国情緒が 丁寧に書き込まれていて、翻訳ものを読むような面白さがあるし、所々で貫井さんらしい人間描写もあって、まずまず楽しめた。中でも『サンフランシスコの深い闇』は アメリカのペーパーバックにありそうな軽妙洒脱な物語で「こういうものも書けるんだよ」と筆者の声が聴こえる気がした。2017/02/16

Rin

63
読み始めると、ミステリの内容よりもまず最初にガウディの建築を見たくなってしまった。建築物の表現がとても素敵でグエル公園に行きたくなり思わず、ミハスの街並みと合わせてネットで検索していた。それぞれの短編ももちろん、人の心の薄暗い部分や、やるせない思いがしっかりと描かれていて。一つひとつ違う楽しみがあった。特に「光と影の誘惑」でユーモアたっぷりに楽しめた人たちも登場していたのが嬉しかった。舞台となった地域を貫井さんが紹介していて、物語を読んで何とも言えない苦しいような気持ちを、最後に拭ってくれました。2017/11/11

シキモリ

28
海外五ヶ国を舞台とした短編集。全ての国へ実際に足を運んだというだけあって、情景描写が秀逸。読み易い文章で翻訳小説の雰囲気が楽しめるのもまた一興。あの不運な保険調査員(中編集「光と影の誘惑」にて登場)に再会するとは思っていなかったので、嬉しいサプライス。全編短編としての完成度は高いものの、コンパクト過ぎて今ひとつパンチが足りない印象も。また、犯行動機や行動原理が日本人然としていて、異国を舞台にする必然性をあまり感じられなかったのは少々残念。男の哀愁を描いた「ストックホルムの埋み火」は味のある結末で好きだな。2018/12/02

Junichi Yamaguchi

25
『疑惑』… 外国を舞台にした短編集なだけあって、なかなか名前が覚えられず… しかしながら、短いストーリーの中で違う形での貫井ミステリーに久しぶりに唸らせてもらった。。2016/09/27

きのぴ

23
海外を舞台としたミステリー短編集。ミハス・ストックホルム・サンフランシスコ・ジャカルタ・カイロと、それぞれの雰囲気を存分に味わえてとても満足です。翻訳ものだと、アメリカンジョークみたいな海外特有のノリがいまいち分からず引いてしまうことがある私にとって、日本人が描いた海外を舞台とした物語は本当に有難いです。2017/05/22

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