創元推理文庫<br> 犯罪は老人のたしなみ

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創元推理文庫
犯罪は老人のたしなみ

  • ISBN:9784488151058

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内容説明

オーナーが替わって以来、ダイヤモンドホームはすっかり変わってしまった。コーヒーは自動販売機、食事は冷凍食品ばかりで、外出も厳しく制限される。刑務所の囚人のほうが、まだしも人間らしい暮らしをしている。こんな老後を過ごすはずではなかった。ならば自分たちの手で、変えてみせるとばかり、79歳のメッタは4人のコーラス仲間とともに、老人だけの犯罪組織を結成。誰も傷つけず大金を手に入れようというのだ。老人という立場を隠れ蓑に、犯罪者にあるまじきスローペースとアナログな手段を駆使する老人たち。果たして、その結末は?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

136
老人ホームに入る前には契約書を読み込まなくちゃ。オーナーが代わったら規則は代わる。物価の高騰により経費節減だと言われたら? ヒステリーまたは惚けたかも如くに扱われ、薬を大量投与されたら? 食べ物、軽い運動、おしゃべり、そんな楽しみが奪われても、なかなか立ち上がることもできない。年寄りで体力がないのだもの、なんて諦めなかったのがここのホームのコーラス仲間。刑務所の方が、扱いが悪い場合にはきちんと文句が言える相手がいるわよね、なるほど。しかし、この手のものなら映画『ジーサンズ』の方がより楽しかったかな。2017/12/10

みゆ

68
北欧ミステリ、初読みです。老人ホームの仲良し5人組、経営者が変わり待遇悪化、TVのドキュメンタリーで観た刑務所の方が人間らしい暮らしをしてる!犯罪者となり刑務所に行こう♪ と名画の誘拐を企てる。老人ならではの方法とは… 書評を読んで面白そうと思ったのですが、思ったほど乗れませんでした。どうも無意識に『ワニ町』と比べていたみたい。この手の話ならアイダ・ベルやガーディーぐらいはっちゃけて欲しかったです(^-^;2024/10/26

ほちょこ

31
珍しいスウェーデンのドタバタミステリ。あとがきにもあるように、殺人のないミステリなので、最後まで気軽に堪能できて大満足。私は小説が映画化されることをあまり好まないが、この作品は是非とも映像化して欲しい。あのけたたましい金切り声の老夫人を見てみたい。そしてミステリ小説を読むと革命精神が沸き立つ老婦人を見てみたい。そしてロッド・スチュアートを…!2017/10/25

sayan

26
読了までに結構な時間がかかった。ストーリーのスポットスポットでは「お!」と思える展開があるも、全体としては、スピード感もそれほどなく…、なんというか、ごちゃごちゃしてよくわからないなあ、と。冒頭の設定としては、オーナー交代に伴う「つまらない入居生活」は、刑務所以下で、かつての「充実した生活」を取り戻そう、と、それなりに刺激的。登場する老人も決して一枚岩ではなく緩い連帯感でつながっている状態でのやりとりも、人間性がでていて面白い。が、ストーリー全体を通読後は、やっと読み終えた・・・という疲労感が強く残った。2018/01/30

ごへいもち

23
設定に魅力を感じたもののパッとしなかった。登場人物に「カムデン」みたいな魅力もないしミステリ(?)としてもゆる過ぎ2016/10/10

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