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内容説明
時は平安。父親が濡れ衣を着せられ急死し、一人残されてしまった中納言の姫君は、謎の盗賊にさらわれて……。姫は、姿を男子に替え、夜露と名を改め、夜盗として活躍し始める。美しく鮮やかな京の町を、姿を霧のように消すことができる狭霧丸と夜露が跋扈する。姫と盗賊が繰り広げる、爽快活劇。凛としながら、平安絵巻のような華やかさもある、22歳大型新人デビュー作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅてふぁん
29
物語の舞台は藤原氏による摂関政治全盛期の平安京。盗賊に攫われた中納言の姫君が姿を男子に替え、夜盗となる。内容紹介に『爽快活劇』とあるように、気持ち良くさくっと楽しめる一冊。2017/03/29
バニラ風味
25
年頃になると、「美しい」などの噂を流され、それを聞きつけた男子が、夜に忍び込んで契りを結び、結婚する。それが当たり前の世だったが、そんな結婚は嫌だと、抵抗した姫がいた。姫の父は、その後、無実の罪を着せられて亡くなり、没落。落ちぶれた姫は、縁あって盗賊となった。名前は、一夜限りに光る「夜露」。父を陥れたのは誰なのか、姫は今夜も、あの笛を探す。盗賊となった姫の一途な生き方が、切ない。が、すっきりした美しい結末でした。2016/10/26
宇宙猫
22
★★★ 平安時代の貴族の姫と盗賊の話。児童書としては良いんじゃないかな。2017/02/20
ぐっち
22
夜盗にさらわれた姫は、父の死のきっかけとなった笛を取り戻すために、夜盗の仲間入りを志願し・・・。平安時代の姫の冒険活劇、好きな感じのお話でした。狭霧丸ともっと決定的なシーンがあるとどストライクだったのだけど、児童書カテゴリだしね。2016/11/03
小紫
14
児童向け、とのカテゴリでしたが、用語の註つきでなかなか勉強にもなったのではないかと思います。闊達な姫と検非違使の(閑職とはいえ)長が裏の顔を持ちながらも、最終的には然るべき大団円を迎えますので安心して読めます。一種の貴種流離譚かと思われますが、それだからこそ読んで胸がすっとします(笑)。幅広い視野を得た夜露姫は、今後の人生にそれを活かして皆と心楽しく暮らしていくんだろうな、とこちらもホッとしました。《図書館》2016/12/07