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内容説明
生命・進化・意識の正体にまた一歩近づいた。ロボットの痛み、手触りのあるプログラム、点のなかに書きこめる点――モノ対ココロの二元論でも、物質還元の一元論でもない、生命理解の新たなステージへの誘い。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwri
7
本書で主題化されているのは、主観・客観/マクロ・ミクロなどの二分法的な見方である。著者は、これに対して質料性=マテリアルという第三項を用いて、二項対立を分解/無効化し、動的な世界の描写を試みていると思った。それはヘーゲル的弁証法のような超越論的視点から行われるのではなく、動的な運動の内部から見られた、内部観測的な視点だと思う。一方で、内部観測のような記述にとどまるのではなく、創発的な生成それ自体を捉えようとする試みであるように感じた。2011/02/15
moco
1
不可能な物事に対する潔さ、こだわりのなさ、もっと言えばある種の決別のようなものがうかがわれて好感が持てた。できないものをできると思い込んで不毛な追究を続ける人は少なくないけれど、著者の思考はきっと不可能ではないもの、先に繋がりうるものに向けられている・・・と思う。新書だけど彼の理論は簡単ではないからすべてをわかった気にならないように気をつけたい。またじっくり読みたい本。
R
1
難しくてようわからんかった2010/04/09
けん
0
P「変数のかたまりの現実をモデル化するのは無理くさいから、もっと素敵なモデリングないかな?」Y「マテリアルって概念はどう?プログラムには実行環境が必要だ。紙にプログラムを書くにしても、PCに書き込むにしても、実行環境(質量)が必要なわけだ。そのプログラムと質量をつなぐマテリアルって概念を説明したのがこの本。」P「う~ん。なんだか動的平衡みたいな話だな。」Y「そうだね。でも「生物と無生物のあいだ」より本書の出版のほうが早いんだ」P「ほう。まあこの本わかりにくいから、福岡伸一にひっくり返されたのも頷けるね。」2011/11/14
でろり~ん
0
ま、こむつかしいところを、しっかり説明しようとすると、こういう語り口になるんでしょうか。面白い視点なんですけど、議論が無限ループみたいな気もしました。でも、そこ、大事なんだよねえ、ってことは受け取れました。ペギオってペンギン好きだから、らしい。へええ。2024/02/12
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