中公新書<br> イタリア現代史 第二次世界大戦からベルルスコーニ後まで

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中公新書
イタリア現代史 第二次世界大戦からベルルスコーニ後まで

  • 著者名:伊藤武【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2016/09発売)
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  • ISBN:9784121023568

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内容説明

19世紀半ばに建国したイタリア王国は、ファシズムの台頭と第2次世界大戦の敗戦を経て、1946年に共和国へと生まれ変わる。デ・ガスペリらが主導する戦後復興を経て、50年代に高度経済成長を実現したものの、その後の歩みは平坦ではなかった。モーロ元首相の誘拐・暗殺事件に代表される左右のテロや横行する汚職、そして繰り返される改革の試みと挫折……。70年の戦後の歴史をたどり、この国の相貌を描き出す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

59
第二次世界大戦後から現代までのイタリアの政治史。赤い旅団とモーロ事件について知りたくて読んだのだが、そこについてはあっさり触れられているだけ。やっぱり通史としてだからかなあ。全体を通じて議会の動きについて述べられているのだが、ぶっちゃけ地味。統一とかファシズム期とかの大きなダイナミズムは無いのであるし。冷戦から左右の対立、現在の経済低迷と何となく日本の戦後史に通じるものがあるが、これってやっぱりアメリカ、ロシア以外の先進国に共通してるのかなあ。これを読んでおけば、イタリア戦後政治の流れは掴めると思う。2017/01/04

紙狸

16
2016年刊行。メローニ政権を理解する前提知識を得ようと読む。副題にあるように第二次大戦からベルルスコーニ政権までをカバー。戦後長期政権を担ったカトリック勢力出身のデ・ガスペリは、西ドイツのアデナウアーを連想させる。戦後の第一共和制はレジスタンスを担った左右政党の合意で発足。新しい選挙制度の第二共和制(1994年~)では「オリーブの木」もあったが、やはりベルルスコーニの存在感が目立つ。ムッソリーニが率いたファシズム政権については序章で簡単に叙述。ファシズムの流れが戦後伏流のように続いたのかは書いていない。2024/07/16

BLACK無糖好き

15
戦後イタリアの共和制の政治史。ファシズムとレジスタンスの遺産から生まれた共和国は経済成長と民主主義の安定化を達成したが、ここにきて既成政党の弱体化、経済の低成長と停滞に直面している。更に少子高齢化も進み、移民なしでは生活や経済も成り立たない状況に陥っている。日本とも似た課題を抱えているようだ。★「逃走の権利」で知ったアウトノミアについてサラっと触れられていた(p123)、70年代の社会抗議運動に発展していた点もイタリアの特徴。 2016/07/04

浅香山三郎

14
イタリアの現代政治史と書名を付けた方がより正確だつたらうと思ふが、終始丁寧な叙述で興味深く読む。直接前面には出てこなかつたが、イタリア政治の利益分配システムや腐敗などは、日本の戦後政治史とも似てゐる点も多く、類似の事例を思ひ浮かべながら読んだ。カトリック教会といふ伝統的保守勢力、最大の西欧型共産党の力、社民主義の枠組みを越へる改革を模索した社会党など、イタリアに特徴的な要素は多いが、それらが何とか妥協しないと危機対応出来ないといふ社会のあり方が、イタリア政治のある種の柔軟性を担保してゐるのが分かつた。2017/01/15

あんころもち

12
あまりにカオスなイタリア政治史の概説。首相の権限が弱く政権交代を繰り返し、必ずしも議会多数派が首相を輩出するわけでもなく、そもそも議会多数派形成が安定しない。そして、重要人物は暗殺され、腐敗で逮捕される。時には専門家に首相職を委ねるけど、耳に痛いことを言われたら罷免。そしてイタリア版トランプにしてなぜか長年首相職を務めたベルルスコーニ。他人事故に面白いと称することもできるが、やっぱりカオス。2016/08/05

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