新潮文庫<br> いよよ華やぐ(下)

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新潮文庫
いよよ華やぐ(下)

  • 著者名:瀬戸内寂聴【著】
  • 価格 ¥671(本体¥610)
  • 新潮社(2016/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101144337

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内容説明

掛かりつけの医師をめぐる泥沼の不倫劇に、みずからのむこうみずな前半生を重ねる阿紗女。その母に捨てられ、愛に苦しみながら生きる娘・薫。道ならぬ恋に溺れ、性の修羅と化したふたりが行き着いた、それぞれの愛の煉獄──。生き別れ、死に別れた人の声が反響し、女たちの絶えざる情愛の炎はいよいよ熱く燃えさかる……。瀬戸内文学の山嶺を越えた「愛と救い」の果てしなきドラマ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

カーミン

28
91歳阿紗、84歳ゆき、72歳珠子。(途中でゆきは没する)仕事と恋に生きる女性たち。作中、「今生の いまが倖せ 衣被」という鈴木真砂女の名句が出てくる。ということは、主人公藤木阿紗は、鈴木真砂女がモデルなのか?と今頃気づく。「今生のいまが倖せ」なんて、一度は言ってみたい台詞だ。2021/12/14

しんすけ

17
恋をすると女はここまで強くなれるのか。 そんな驚きの声が出てしまいそうだ、ただし「命がけの」と前置詞を置かねばならない。 年下の恋人の昌也が大村に赴任した。阿紗は逢いたいと便りを出す。 昌也からは「待っている」と、返事が来る。 阿紗は夫を偽って大村に向かう。 1939(昭和十四)年なのだから、本当に命がけだ。男の不倫は許されても、女の不倫は罪になる時代だ。 阿紗は死刑になることも覚悟したのかもしれない。それを恐れていては、本当の恋なんてできはしない。 悔いを残したくない気持ちが、阿紗を駆り立てのだろう。2022/09/01

バーベナ

5
『恋』がエネルギーになるのか、エネルギーがあるから『恋』がつづくのか、人を愛する気持ちって凄い、疲れないのか?!なんて考えてしまうのは、枯れている証拠かしら。恋人も戯れの相手も、鬼籍に入ってしまえば、思い出話にもなんでもあり感があって、長生きすることの特典ですね。。。2017/10/16

3
私はどちらかというと恋愛を片手間にするタイプで、なんの苦労もなくおいしい思いばっかさせてもらってる人生なのですが。このお話に出てくる人たちはみんな、恋に生き涙を流した過去を持ちながらも、自立して強く生きる人たち。上巻を読んだ時、こんな恋愛脳の話しんどいなーという印象が残ったのだけど、下巻を読んでみてふと、いろいろな事があった人生の、恋愛の部分にだけスポットをあてたお話のように感じました。登場人物に厚みがでたというか。女性としての、生きる指標を見せてもらったように思います(*´∀`)2013/12/27

wica

3
女の幸せとは何であろうかと、つらつら考えながらの読書であった。愛するのも愛されるのも、甘美であると同時に残酷さを含む。幸せと不幸せの表裏一体を感じながら、それでも女は全身で愛を表現せずにはいられない。その命全うするまで滾々と湧き出る『女』という業。いつの世も『いよよ華やぐ』女たちの、悲しく愛しいドラマに溢れている。2012/01/25

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