内容説明
都会を捨てた一家が静かな高原で営むペンション〈モーツァルト荘〉。ラジカセのロックで踊り狂い、奇妙な忘れものを残していく若夫婦、駆け落ちカップルを囲む不思議な晩餐会、月夜に前庭で舞う裸婦、そしてクリスマス・イブに化けて出るのは狐?四季折々、訪れる老若男女が起こしていく事件ともいえない波紋の数々―。彼らが奏でる人生の協奏曲を円熟の筆で伝える連作小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
32
☆☆☆☆ モーツァルトが流れる八ヶ岳のペンションで宿泊客とオーナー家族との人間模様を描く連作短篇集。と書くと全く平凡な感じだが、そこは短篇の名手三浦哲郎、なかなかに味わい深い作品となっている。赤ん坊を預け街で遊んでいる若い夫婦(モーツァルト荘のロック)、子供を亡くし気が触れて人形を赤ん坊と思い込む妻とそれを支える夫(~の子守歌)、ペンションの妻たちの休日で一人浮気の疑惑(~の休日)、月夜に裸で舞う予備校生の女子(~の裸婦)、白血病の女性と駆け落ちしてきた男(~の晩餐)、妊娠している女子高生(~の聖夜)。2023/02/07
桜もち 太郎
7
高原のペンション「モーツァルト荘」での6つの物語。作者の「夏の仕事場」は八ヶ岳の別荘だったらしい。そこでの生活で空想の世界が広がったのがこの物語なのだろうか。下界で汲々と暮らしている生活を捨てて「モーツァルト荘」に行ってみたくなった。2014/07/01
みかん。
6
まだ内容を十分には読めていない。2022/05/11
tomoe
5
夕食前はシンフォニー、夕食から22時までは様々なコンチェルト、ピアノソナタを子守唄に眠る・・・モーツァルト好きにはたまらない素敵な宿。2010/03/20
tomoe
5
常にモーツァルトが流れる山奥のペンション、モーツァルト荘。オーナー尚作が出逢う様々な客を描く短編集。赤子を亡くし、ショックの余り人形を息子だと思い込んでいる妻とそれを見守る夫。年に4回、東京へ羽を伸ばしに出かけるペンションのオーナーの妻達5人。浪人中の真面目そうな女の子は月夜の晩に解放されて幻想的に舞う。病を抱える駈落ち中の女の子とその友情等、色々な人の人生の一ページを見ていると・・・自分も其処に滞在しているかの様な気分に。非日常を味わえるのが良かった。2010/03/20
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