良心をもたない人たち

著者名：マーサ・スタウト/木村博江

草思社（2016/09発売）

• ISBN：9784794219299

内容説明

平然と嘘をつき、涙で同情を誘い、都合が悪くなると逆ギレをする　―本来、人間に備わるはずの良心をもたないがゆえに、他者への思いやりが絶対的に欠落し、手段を選ばずに自分の欲望を満たそうとする人たちがいる。　25人に1人いるとされる“良心をもたないサイコパス”の実態を心理セラピストが明かす。　彼らの被害者にならないための見分け方と対処法を教える一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[molysk]

良心とは何か。それは、ほかの人たちへの感情的愛着にもとづく義務感で、人類の多数派が進化の過程で身につけた、利他的行動の起源。良心をもたない少数派は、サイコパスとも呼ばれる。彼らは、一見は魅力的、しかし感情は皮相的で、良心の呵責がなく、いかなる行動もためらわない、危険な存在。良心のある人にとって、サイコパスへの最善の対処は、相手を避けることだ。良心をもつ人は、ほかの人のために、自分の思い通りにできないこともある。だが、ほかの人と心を通わせることができる。これはサイコパスには、決してなしえないことである。

2021/09/12

[TCD NOK]

サイコパスとは何か、なぜそのように利己的、楽観的、そして悪魔的なのか。どのようにサイコパスとなり、そういう人とどう付き合うか。いくつかの事例を挙げて説明している。サイコパスの人は、基本的に愛と道徳心に欠け、人間関係は、自分にとって役立つか役立たないかで判断。こいつが不要だと思ったら、平気で切り捨てる。怖かったのは、もし殺してしまったとき、普通人はどんな嫌うな相手でも、殺した直後は心拍数は上がるが、サイコパスの心拍数は平常のままだという。タイトルが、サイコパスとはどういう人なのか？という答えなんだろう。

2019/11/23

[さきん]

良心をもたないサイコパスの事例をいくつも挙げながら考察していく。巻き込まれてしまう普通の人へのアドバイスが優しい。自分の直感を信じること、三回約束を守っているのか確認すること、権威を疑うこと、調子のいい言葉を疑うこと、恐怖と尊敬を取り違えないこと、ゲームに載らないことなど。

2019/02/16

[James Hayashi]

前から気になっていたサイコパス。症状がどうなのか具体例を挙げ説明されているが、身の周りにはいない様だ。しかし米国では25人に1人というから職場に何人もいる事になる。またサイコパスは治療できるとは書かれていない。ただ13の対処法は書かれている。チンギス・ハーンなどを代表例としてあげているが、時代や文化的背景を鑑みないと一概にサイコパスとは言えまい。定義(下記に別記)をネットで調べたが、抽象的で歴史的人物などとても診断できまい。別なものを読み、もう少し知識を深めたい。

2020/01/15

[獺祭魚の食客@鯨鯢]

全人口の4％(25人に1人！)いるというサイコパス(精神障害)。(私のとなりにも…) 悪意ではなく、自分の満足のためには「良心の呵責」などありません。「己の欲っせざる所 他人に施すことなかれ」なんてどこ吹く風。 つきあい方は、極限まで最小限に留め、攻めて来たら守りに徹すること。 同情を買うような言動や挑発があっても決して乗らないこと。(罠です) 私は見た目がおとなしめなとで、 どの職場でもそのような輩が食いついてきます。

2019/05/22