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内容説明
名作怪談噺、「東海道四谷怪談」「耳なし芳一」を水木しげるが大胆にアレンジ! 怪談を怪談にせず、霊の世界で妖怪を読み解いた野心作! 近年急激に再評価されつつある“水木怪談”シリーズを完全網羅!「水木しげる漫画大全集」―半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
76
ブックオフで見つけて。怪談2編が収録されているが、どちらも大胆にアレンジされている。「東海道四谷怪談」は、幽霊というより妖怪の戦いになっているし、「耳なし芳一」は、戦争体験が壇ノ浦の戦いと重ね合わされ描かれる。どちら宮田雪さんの脚色によるものだと思うが、に水木さんらしいアレンジである。それでいて原作の持つ味わいを壊しているわけではない。下関の赤間神宮は、先日行ったばかりで、感慨深い。2022/07/17
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
23
『耳なし芳一』は既読なので、『四谷怪談』のみ読む。ともに宮田雪原作。冒頭魔界で天邪鬼族と竜族のいさかい。忠臣蔵の吉良の浅野への意地悪そのままのエピソードである。天邪鬼一族は竜を追って下界へ。下界はまさに赤穂城断絶の時。民谷伊右衛門は討ち入りそっちのけでお岩との結婚を急ぐ。平均的に説明が多い水木漫画には珍しくアッサリと読み易い。原作の力であろうか。原作ものにしては水木しげるらしい幸福にまつわる台詞を呟く伊右衛門も良い。解説は一龍斎貞水。2014/04/29
ぐうぐう
20
『東海道四谷怪談』と『耳なし芳一』、有名な怪談をコミカライズ。しかし、脚色を担当した宮田雪は、オリジナルに縛られず、実に自由な発想でもって、ストーリーを改変してみせる。とはいえ、オリジナルが持つ芯のようなものは、まったく揺るがずにそこにある。それを水木しげるは心得ている。妖怪と戦場という、水木が得意とする要素を盛り込みながらも、古典特有の怖さが損なわれていないのだ。2014/01/05
あーさん☆転スラ·薬屋·本好き·魔導具師ダリヤ続々アニメ最高です!!(≧▽≦)
9
怖い~(´д`|||)何巻あるんだ?(; ̄Д ̄)?2017/08/29
ムーミン2号
7
水木作品を少しずつでも読んでいこうと手に取った作品集。「東海道四谷怪談」と「耳なし芳一」が収められた本巻は、500ページほどのボリュームがあり、どちらも相当な脚色がなされているようだ。前者は「忠臣蔵」やゲーテの「ファウスト」が参照され、作品の重要な背景となっている。また、後者は単なる芳一のお話となっていない。二つの琵琶をめぐるストーリーは立体的。両方とも脚色家が脚色しているので、どこまでが水木さんの意図なのかは分からないけど、面白く仕上がっている。2022/06/12