内容説明
鷹司高校で起きたカンニング事件。剣峰成と太刀杜からんは、疑惑をかけられた少女、時巻暦の調査を開始する。だが、事件を解決したと思ったのも束の間、カンニングの新たな証拠が見つかり、真偽は生徒会裁判“将覧仕合”へと委ねられることに。激突する論理と論理。反転し、眼前で姿を変える真実。そして、伝説の名探偵・金田一が参戦し……。青春×本格ミステリの新機軸、第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
92
これなら「シャーロック・ノート」という題名も許容範囲だね。2017/05/02
ひめありす@灯れ松明の火
82
私はやっぱりこのシリーズが好き!円居さんは推理劇その物よりも対決劇の方が面白いのかな?と思ったり。何処でどう手札を切るのかを想像させる心理戦が面白い。そしてそれ以上に青少年特有の自我が肥大したりぺしゃんこになったり、捻じれてみたり素直になってみたり、くっついたり離れたり、他者を畏れたり嘲たり、何かある度にちゃんと一つずつ大きくなっていく姿が微笑ましい。noteはノート。語源は"知られた"もの。真っ白な未来図。音符。気付き。約束。通牒。音色。鍵盤。重要性。どれもしっくりくるような裏がある様な、そんな感じです2016/04/13
さばかん
67
今回もまた面白かった。 あの金田一はやっぱりレジェンド名探偵だった。すごい。 そして、裁判というのは(特に刑事)勝ち負けではなく真実を明らかにする場であるということを肝に銘じて欲しいですね。 いいキャラクターたちが揃ってますから、これからもっと面白くなるでしょう。楽しみです。2016/06/24
オーウェン
54
探偵養成学校を描く第2弾は、同級生のカンニング疑惑から始まる。成の罠には随分あっさりだが、この1章はその後のための前日譚のようなもの。2章は名探偵金田一による推理。よく言われる金田一が殺人を止めることのできない探偵であることを引き合いに出されるが、それを覆すような見事な予想を見せる。そして3章は再びカンニング疑惑での裁判劇。 そこに成自身も巻き込まれる形であり、テストの点数をひた隠しにしていた意味がここで明らかに。 裏の組織だとかが示唆されているが、今のところ続編は出ていない。 3作目は出るのだろうか。2021/04/07
よっち
51
鷹司高校で起きたカンニング事件。剣峰成と太刀杜からんは疑惑をかけられた時巻暦の調査を開始、新たな証拠が見つかり、真偽は生徒会裁判「将覧仕合」へと委ねられる第二弾。カンニング調査から意外な形で発展していった今回のストーリーでしたけど、今回テンポの良さがだいぶスッキリと改善された印象で、周囲の人物や九哭将絡みの因縁、人間関係の繋がりも掘り下げられて、探偵のありようをテーマにそれぞれの矜持がぶつかり、そして冒頭に繋がってゆく二転三転する展開はなかなか面白かったです。キャラたちの魅力も見えてきて次巻も楽しみです。2016/03/22