内容説明
スター選手のいない無名チームは、なぜ甲子園春夏連覇を成し得たのか。鷹揚な沖縄人気質に、徹底した規律指導と実戦主義を融合させた興南野球。それは、あらゆる難局を完璧かつ淡々と勝利に置き換える「静の野球」として全国の指導者を瞠目させた。いまなお異次元の強さが語り継がれる、2010年興南高校の選手達と指導者双方をつぶさに追い、その神髄に迫った傑作ノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょーくん@本棚再編中
55
★★★★★★★☆☆☆高校野球のノンフィクションの第一人者ともいえる中村さんの作品。興南野球のみならず、我喜屋監督の野球の考え方の原点となる様々な出来事を追うことで、春夏連覇の秘密を探るノンフィクションになっています。2016/05/14
アッキ@道央民
51
2010年に春夏連覇を成し遂げた沖縄の興南高校のノンフィクションルポ。北海道の高校で初めて夏連覇を達成した駒大苫小牧の香田監督のように、我喜屋監督もそれまでの常識にとらわれない人。現役時代は北海道の社会人野球チームでも活躍。故郷沖縄に戻ってからもそれまでの指導法を覆すような指導で選手を育てたりと、実に興味深い人だなぁ。抜きん出たスター選手はいなくても、エ-スの島袋など無名の選手達と共に成し遂げた功績は大きいなぁ。今年の甲子園の余韻覚めやらぬ中、面白く読めました。2018/09/04
ぺぱごじら
20
沖縄は甲子園で戦う日は街が静かになる位高校野球ファンが多い県です。先日たまたま出張先のホテルで『KANO』を観たのですが、台湾が沖縄でも『チーム』で何かを目指す時に『なぁなぁ』の甘さは一掃されなければならない時期はあるのだろうなと感じる半面、一掃された甘さが全て『毒』ではないことも誰かが教えていかないとゆとりのない人になってしまうのだろうとも感じます。このノンフィクションでは何れも監督の姿を生々しく描きますが、こんなに『極端なひと』は初めて。だけど内地から帰った沖縄人て割とこんな感じ(笑)。2016-692016/05/20
Kazuko Ohta
17
夏の高校野球が始まり、沖縄の興南高校はとうぶん勝つだろうと本を開いた日に負けてしまってガクッ。2010年の選手たちと指導者をつぶさに追ったという触れ込みですが、当時の監督で現理事長の我喜屋優氏についての話といったほうがいいかも。四季のない沖縄。四季を知る人に来てほしいと招かれた我喜屋監督。彼の言葉は時に耳が痛い。「なんくるないさ~」が、本来は「くじけずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来るさ」という意味だと初めて知りました。準備せずしてどうとでもなるわけじゃない。高校野球ファンならばどうぞ。2017/08/14
ライアン
16
2010年甲子園春夏連覇を達成した興南高校我喜屋優監督のノンフィクション。沖縄から静岡、そして北海道に流れ果てた後に持ち前の反骨精神で社会人野球の有名選手にまでのぼりつめ、故郷沖縄に帰り母校で偉業を成し遂げる姿を追っている。まあしかし変わった人で面白かった(笑)。指導方法も常識を覆すようなやり方で社会人の選手では言うこと聞かないだろうけど、高校生には見事はまったんですね。エピローグの子供相手のエピソードも好きだな。中村計さんのノンフィクションはやっぱ面白いね2018/03/29
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