集英社文庫<br> 秋の猫

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集英社文庫
秋の猫

  • 著者名:藤堂志津子【著】
  • 価格 ¥495(本体¥450)
  • 集英社(2016/09発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087478686

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内容説明

【第16回柴田錬三郎賞受賞作】男はもうこりごりと思った私は、ついに念願の猫を飼うことにした。が、二匹のうちの一匹がどうしてもなつかない。表題作「秋の猫」。夫婦で犬を飼い始めたとたん、仕事は順調、夫は女をつくった。いざ離婚というときに、夫も私も犬の親権を主張して譲らない。「幸運の犬」ほか、犬や猫との交流をとおして、心を癒され、孤独の寂しさを埋めてゆく男女を描く、心温まる短編集。

目次

秋の猫
幸運の犬
ドルフィン・ハウス
病む犬
公園まで

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

141
★★★☆☆1711 9 短編集。独り言を。。途方に暮れる沢山の用事をてんてこ舞いで片付け、ヘトヘトになりながらも何とか家にたどり着き「あ〜疲れた。」とぼやく。誰しもが経験してますよね。もうバタンきゅぅ〜。そんな時、当方は、にゃんこの気持ち良さげに眠ってる姿を見ると、あ〜ら不思議!疲れが癒されていくんです。アニマルテラピーとでもいうのでしょうか。うちの猫は虫が出没しても見てるだけ〜で役に立たないけど、癒し効果は絶大です。ただ、夜は布団の上に乗っかって重しになるのが苦しい〜!子泣き爺ぃ〜じゃないんだからね!2017/12/12

mocha

88
思うようにいかない男女の仲を、猫や犬を仲立ちに描く短編5作品。30〜40代女性の打算や駆け引きが身も蓋もなく描かれている…ようでいて実は彼女たちはそう上手に生きているわけでもない。計算ずくだと自分を納得させながら、どうしようもない淋しさやこぼれ落ちる愛をペット達に注ぐ。切なさや仄かな可笑しみがとても良かった。2020/11/22

みかん🍊

86
タイトルとかわいい猫の装丁に連れられ購入したが、可愛らしい話ではなく猫や犬を飼っている都会に住む独身女性が主人公、したたかだったり意地悪だったり大人な女の短編集、独身の30を超えた女性が猫を飼うという事は結婚を遠ざけると言われるが、動物が縁で知り合うこともある、しかしこの作品の女性たちは知り合ったさほど経ってない男性の家にあがったり、招きいれたり大丈夫がと心配になった。2017/10/28

ねむねむあくび♪

72
動物が登場する短編集は、ほのぼの系かと手に取れば、したたかな女たち…。大人の【恋愛】と言うより、恋愛感情とは程遠い企業合併のような(笑)戦略的な計算高さが描かれていて、この作家さんに馴染みのない私には、面喰らいつつも興味深く読了した。生計のために相手を得ようとする駆引きがとても冷静沈着で、共感はできなかったが(笑)文章の巧さと展開の面白さでスルスルと読ませてしまうのが、さすが。手練れの作家さんといった印象。けれどいくら巧みでも、もっと読みたいとは思わなかった。嫌いでは無いので、恋愛抜きの作品なら読みたい。2016/06/04

アクビちゃん

42
【図書館】タイトルと表紙の可愛らしいネコの絵に惹かれて手に取りました。可愛らしい話かと思っていたら、計算的な女性が主人公の話が多かったです。5つの短編なのですが、犬の医療費の為に結婚にこぎつける女性など、現実は、こんなに上手くいく訳ないよね〜と思う様な話でした。心の中のドロドロは同じ女性として同感は出来ますが、共感は出来なかったですな〜。2016/12/08

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