内容説明
思わず徹夜してしまう、ダイナミックな地学のはなし。地学は、とても幅広い内容をもつ自然科学です。足下の地球の内部、地球の表面、地表を覆う大気、はるかな宇宙。そこには地震、台風などの自然災害、毎日の天気など身近な内容のほか、科学者たちの大発見にともなう栄光と挫折の歴史も含まれています。わたしたちが暮らす地球のひみつに迫る、感動的でふしぎな地学の世界へようこそ。○本書の目次より 世界はもともと一つだった?/ヒマラヤ山脈はまだ高くなる?/化石になるのも楽じゃない/スノーボールアース仮説の衝撃/ジェット気流が運んだ秘密兵器/ガリレオが望遠鏡で見た宇宙/地球と金星の運命を分けたもの/地球に住めなくなったら、どこに移住する?……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
58
面白くて眠れなくなるシリーズ初読み。高校では地学専攻で一番好きな授業でした。懐かしくてやっぱり面白かった。地学は想像力と浪漫の学問だと思う。時間と空間、古生代の地球や宇宙の果てに想いを馳せる。いつか人間は火星に住めるのかな。これまた浪漫なり。2021/02/09
藤森かつき(Katsuki Fujimori)
52
中学の時、高校に行ったら地学を勉強するんだ、と、意気込んでいたのだけど、進んだ高校の最初の授業で、この高校では地学をやりません、という衝撃の事実を聞いて酷く落胆したことを思い出した。知っていれば、進学先、考えたのになぁ。その頃に、こんな書籍があったら良かったのに、としみじみ。ダイナミックな地球内部の話から、気象、宇宙。やっぱり楽しいなぁ。春や秋の雨は低気圧が三日か四日おきに通るせいで、いったん週末にかかると何週も週末雨になるとか、面白かった。あとも温暖化は解消して欲しいけど、スノーボールアースは怖すぎる。2019/10/29
きみたけ
42
面白くて眠れなくなるシリーズ。大陸、火山、大気から宇宙まで、身近な話題を入り口に楽しく地球科学がわかるようになる一冊。過去にスノーボールアース(全球凍結)時代があったとの仮説は衝撃的です。当時主流であった天動説から地動説を唱えたコペルニクスの発想力は素晴らしい。物の見方を180度変えるのですから、凄いことです。 ジェット気流のくだりで、戦時下にアメリカ本土に向けて風船爆弾を放流し300個が着弾、アメリカ側の被害は僅少でしたが、山火事、送電線の故障、原子爆弾製造を三日遅らせることに成功したそうです。2021/06/12
桜子
23
「地学」難しい…。だけど、気象のはなしと宇宙のはなしは面白くてページを捲るのが速くなる。1968年3月、インドで直径30㎝の巨大ひょうが降った話には驚きました。50人もの方が亡くなっていて、改めて自然は美しくもあるけど恐ろしさも計り知れないと思いました。後は地球の自転が遅くなっていることの話が面白かった。2014/03/06
MJ
22
「眠れなくなる」ほどではないが、サクサク読めます。幅広い読者を想定し、トピック中心の構成になっているのが良い。しかし、白亜紀の終わりに…など地質時代の知識がないと理解できないような記述もあり、惜しい!2020/11/11