内容説明
19世紀、遊里とかぶきの全盛を過ぎ、文化と衰退と爛熟が肌で感じられた江戸化政期。それは地震・噴火・洪水と、鎖国の綻びの時代でもあった。「四谷怪談」「桜姫東文章」などで知られる四代目鶴屋南北は、奇抜な趣向で当時の「現代」を写しとり、かぶきに新たな地平をひらく。彼は世に何を仕掛けたのか。伝統の革新とは何か。稀代のかぶき研究者畢生の渾身作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
57
四世鶴屋南北の評伝。単なる評伝に留まらず、南北という人物を通しながら、歌舞伎や当時の世相までを描いている。鶴屋南北というと代表作の『桜姫東文章』や『東海道四谷怪談』、そして遅咲きに世に出てこれらの傑作を物にしたとしか知らなかったが、詳しい背景、そして著者の目を通したその人物像等は興味深い事この上ない。しかし本書や南北の諸作を見ると、「爛熟」という言葉がまた違った意味で捉えられるな。否定的な意味の多いこの言葉も、裏返したら芳醇という意味も含んでいるし。ある時代が孕んでいる香気みたいなものも含め面白く読めた。2020/12/14
アメヲトコ
4
桜姫東文章や四谷怪談で知られる歌舞伎作家鶴屋南北の評伝。彼の人生を通して化政期という時代の空気も描かれますが、いかんせんこちらに歌舞伎についての教養が乏しいのでなかなかついていくのが辛い。それでも死に臨んだ南北の自らの最期の演出は印象的。2018/10/15
犬養三千代
1
桜姫東文章。 玉三郎と仁左衛門、今や国宝コンビでもう一度見てみたい。2016/11/08
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