文春文庫<br> ガール・セヴン

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文春文庫
ガール・セヴン

  • ISBN:9784167906887

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内容説明

24歳の女性作家が放つ苛烈で美しいノワール

私は必ず日本に帰ってみせる。石田清美、21歳。家族を何者かに惨殺され、ロンドンの底で生きている。そこに飄々とした冷血の殺し屋マークがやってきた。僕が君の家族を殺した人間を探してみようかとマークは言うが――暗黒街からの脱出を願う清美の必死の苦闘を描き切る鋭利なる文体。徹頭徹尾、女子が女子を書いたノワール。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

michiakisme

26
読書会の課題本。ミステリーろくに読んだことないけどしっかり楽しめました。やはり襲撃に行くシーンは緊張感も高いし、どんどん読み進められるね。ラスボス(ロマン・カッツ)が現れて、物語はむしろここからだろうと思うんだけど、ここで終わりなのね。「これがきみの得意な仕事だからね」と言われ、続編では無敵のサイコパスに育て上げられるのかと思ったよ。登場人物ではノエルが好き。男の哀しさがよく描かれている。それとダーシ。彼のような欲望は、僕にはない、と言うと噓になる。まあとにかく、ミステリー初心者だけど楽しめました。2017/03/04

しゃお

18
読みやすいライトなノワールって感じでしょうか。ストーリー展開も登場人物の描き方も粗くて薄さや、途中のセブンの独白部分は物語の疾走感を削るなど欠点の方が目立ちます。何より主人公のセブンが殺された両親と妹の復讐をしたいと駆り立てるものがあまり伝わってこず、自分が陥った状態に自分で自分を縛りつけてしまう様子にも感情移入し難いものが。それでも聖子のもとに帰ろうとする姿や、生き残る事や、自分自身を自身の価値観で安売りしない様子などは光るものがあったので、続編が出ればとりあえず読んでみようかなと思います。2016/10/06

ぎん

17
帯の文句に関わらず、男が読んでも面白い!疾走感のあるノワール。この作者の他の作品も読んでみたい。2016/09/04

画伯

10
とてもいい。読後ジワジワと愛が深まる好感度。この現代に女として生きることへのフルスロットルの反骨とどうにもならないない馴化、淡々とした語り。セブンは成長するしなんとなく希望が見え隠れする点でノワールっぽくはなく、バリー・ライガ『さよならシリアルキラー』と青春物語として似た読書感ではあるけど重みのある『ガール・セブン』の方が好み。1作目はニックが主人公だったそうなので、この調子でバー「アンダーグラウンド」が舞台のユニバースにして連作を書いてほしい2016/08/23

jamko

10
カバーもちょっとかっこいいし「女子による女子のためのノワール」「ジム・トンプスンを連想する」という帯文にも惹かれたが。主人公含めたキャラの行動、そしてオチも釈然とせず。読みやすいのは読みやすいけどさ。2016/08/16

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