内容説明
古都金沢。情緒溢れるこの街のとある店では“本当の心”が見つかるという。「偽物には本物の物語がある」と語る星野灰。彼が始めた贋作しか取り扱わないという風変わりなアンティークショップには、訳あり客の品ばかりが集まる。マリー・アントワネットの首飾り、モナ・リザ、モネの睡蓮……灰は、店を訪れた客のため、贋作に隠された真実の物語を解き明かしていく――。一方、十年以上も音信不通だった兄が始めたおかしな店を手伝うことになってしまった妹の彩。兄の気持ちがわからないと悩む彼女だが、やがて贋作と向き合ううちに兄の本当の心に気付き……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
41
なんと読みにくい本に手を出したものだ(;´∀`)。でも最後まで読了できたのだからさすがメディアワークス。父親がいなくなり、母親もまた・・そして兄までも。12年後母親の白骨が見つかったと。その葬儀の最中に兄が帰ってきた。これだけでも重いのに、帰ってきた兄が贋作堂と言う店を経営。贋作に固執する兄は贋作には哀しみが混じると、世に認められず生きる為に偽物を作らねばならない人々がいる事はわかる。だけど兄妹の本当の心・・う~ん本当の心って家族なのにどうして?。我が子でさえ離れているとお互いが分からなくなるものねぇ。2020/10/19
佐島楓
38
芸術にとりつかれた兄と、そんな兄を複雑な気持ちで見つめる妹。そして悪役に徹しきれないお客たち・・・。妹である彩の揺れ動く心が手に取るように伝わってきて、良いな、と思った。しかし、今後を考えるとこのきょうだい、少し不安でもある。2016/09/01
み
24
棚から何となく手にした作品、初読みの作家さん。う〜ん、何となく読了(>_<)ちと残念なり。2017/01/08
たこやき
10
母の葬儀の日。彩の前に、長年、音信不通だった兄が現れた。そして、兄が経営する贋作専門のアンティークショップを手伝うことになったのだが……。人を騙そう、とか、そういう意図ではなく、歴史の積み重ねの中で、誤った曰くがついていく。一方で、人を騙そうとする人間の嫌らしさ。そういうところは◎。ただ、そもそも兄がどういう商売をしているのか良くわからず、しかも、「この宝飾品の由来は偽者。でも、使われている宝石は本物だから扱わない!」とか主人公の彩と同じく屁理屈! みたいな部分が多く物語に入り込めなかった。2016/12/24
よしりん
9
うーん、なんだか読みずらかった。内容が全然頭に入ってこないっていうか…。2018/10/23