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内容説明
マネー誌が「20世紀最高のストックピッカー(銘柄選択者)」と称えた伝説的なファンドマネジャーのジョン・テンプルトン卿は、世界一流のバリュー投資家として尊敬され、グローバル投資を創始し、50年にわたって市場平均をアウトパフォームしたことで広く知られている。時代を超えたテンプルトン卿の原則と方法が、この本書によって初めて一般に紹介される。
本書では、テンプルトン卿の実証済みの投資選択を貫く方法を概観したあと、最高の成績を上げたその歴史的事例を紹介するとともに、今日の投資家がテンプルトン卿の勝利につながるアプローチを自分のポートフォリオに取り入れる方法を説明する。そして、「悲観の極み」で投資するという最も有名な原則を詳しく述べたうえで、テンプルトン卿が「悲観の極み」の時点をとらえて成功につなげるために生涯を通じて用いてきたテクニックを解説する。
本書ではテンプルトン卿の投資戦略の裏側が初めて明かされると同時に、次のことを学べる。
●ほかの投資家が悪材料に過剰反応しているときに冷静さを保つ方法を身につけること
●テンプルトン卿のような株式のバーゲンハンターになること、つまり、感情に突き動かされた投資家が投げ売りする株を買い、必死に買おうとする株を売ること
●世界に目を向け、幅広くバーゲン株を買えるようになること
●分散化を通じてポートフォリオを保護すること
●銘柄選択の際に定性的な根拠だけでなく定量的な根拠を基にすること
●どんな市場条件にも耐えられる実効性の高い投資戦略を採用すること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
14
【概要】バリュー投資家ジョン・テンプルトン卿の投資哲学を解説する。【感想】テンプルトン卿は他人の悲観の極みに買い、熱狂時に売ることで財を成した。世界恐慌、第二次世界大戦、インターネットバブル、同時多発テロと様々な悲観の極みと熱狂の渦にバーゲンハントのチャンスを見出だしてきた。現在の米国株の絶好調さが嘘のように株式は死んだと言われた時代、パターンを示す熱狂と悲観、利益を上げた債券と経済史や広く投資の勉強をしなくてはと思わされた。 2019/03/04
いれち
6
バーゲンハンティング。 悲観の中で確信を持って買うために。2024/04/14
Uz あなぐま
2
履修本のようなつもりで、とりあえずという気持ちで読み始めたが意外と楽しめた。古典という印象を持っていたがそれほどでもなくて、大恐慌からリーマンショック直前までのエピソードが読める。バリュー投資の教科書のような内容に伝記的な要素を絡めていて読み物として面白い、翻訳本にありがちな回りくどさは感じなかった。債券投資やキャリートレードの考え方は少し難しいけど勉強になった。成功する人はどの分野にも共通してるけど、ジョン叔父さんも、ものすごく勤勉。 2022/11/17
ゼロ投資大学
2
「強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である」悲観の極みで、投資を実行することは極めて困難であるが、だからこそ決断できた時には大きなリターンを生むということを何度も強調している。人生の中であと何度、悲観の極みの相場に立ち会えるかわからないが、その時が来たら迷わずチャンスを掴みたい。2022/05/07
baboocon
2
こういう本格的な投資本は久しぶりかも知れない。伝説的なバリュー投資家であるジョン・テンプルトン卿の投資手法を、その大姪にあたる著者が詳細に述べている。悲観の極みで買う、というバーゲンハンターの投資哲学は自分の中で既にマインドセットとして確立されていて目新しいものではなかったが、それでも躊躇いなく実践するのはなかなか難しいと未だに痛感させられる。テンプルトン卿はバフェット氏と異なりグローバルに投資を行うのに抵抗はなく日本や韓国、中国への投資で成功を収めたことが書かれているが、マクロ的な視野からでなく(続く)2011/09/23