内容説明
「我々は鉄道落語という新たなるジャンルを創始し、生涯創り続けることを宣言する!」――噺家にだって鉄チャンはいる。古今亭駒次、柳家小ゑん、桂しん吉、桂梅團治という東西4人の鉄チャン噺家が、これまで寄席や落語会で掛けてきた鉄道ネタの中から、選りすぐりを披露! 鉄道&落語の濃ゆ~いオタク話で盛り上がる対談も必読。落語好きも鉄道好きも、そうでない人も、抱腹絶倒の「鉄道落語」の世界へ、ご乗車を!
古今亭 駒次(ここんてい こまじ)
昭和53年、東京都渋谷区生まれ。平成15年、古今亭志ん駒に入門。平成19年、二つ目に昇進。数多くの鉄道落語を発表する鉄道落語界のホープ。
柳家 小ゑん(やなぎや こえん)
昭和28年、東京都目黒区生まれ。昭和50年、柳家小さんに入門。昭和60年、真打ちに昇進。鉄道のみならず、天文、電気など多方面でのマニア知識を生かし、新作落語の名手として知られる。
桂 しん吉(かつら しんきち)
昭和53年、大阪府吹田市生まれ。平成10年、故桂吉朝に入門。平成19年から毎年、桂梅團治とともに鉄道落語会「『鉄』の世界」を開催する。
桂 梅團治(かつら うめだんじ)
昭和32年、岡山県倉敷市生まれ。昭和55年、三代目桂春團治に入門、平成9年、梅團治を襲名。鉄道撮影をライフワークにする上方落語界の重鎮。
目次
鉄道落語宣言(古今亭駒次)
1両目 古今亭駒次
2両目 柳家小ゑん
鉄道落語対談―東京編(柳家小ゑん×古今亭駒次)
3両目 桂しん吉
4両目 桂梅團治
鉄道落語対談―上方編(桂梅團治×桂しん吉)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
23
鉄道と落語が融合した独自の世界観を楽しめる一冊。東西の鉄道好き噺家たちによるマニアックで多彩な鉄道ネタは、鉄道オタクの情熱とユーモアが溢れており、落語の懐の深さも実感できる。旅情を誘う哀愁と笑いが絶妙にブレンドされている作品もあり、鉄道好きはもちろん、落語に馴染みのない人でも気軽に楽しめる。読みながら思わず笑みがこぼれ、心が温まる素敵な作品。鉄道落語も聴いてみたい。2025/09/18
むつぞー
20
東西4人の「鉄」な噺家4人(古今亭駒次、柳家小ゑん、桂しん吉、桂梅團治)の鉄道ネタ各人2席づつの落語と対談。鉄道を擬人化した「鉄道戦国絵巻」のような話から、「鉄」が趣味な男の話と、ネタもいろいろで面白かったです実際に聴いてみたいなぁ。今度の不忍ブックストリートでやるんだよなぁ。2013/04/03
おばけりんご
18
落語が扱う話題の幅の広さと深さを実感しました。東西4人の所謂鉄チャン噺家達が、これまで奇席や落語会で掛けてきた鉄道ネタの中から、よりすぐりを披露しています。個人的に気に入ったのは、『鉄道戦国絵巻』と『若旦那とわいらとエクスプレス』です。電車の中で読んだので笑いを堪えるのがしんどかったです。注釈も沢山ついているのも大変良かったです。鉄道用語で迷子にならずにすみました!機会があれば生で聴いてみたいです。2014/10/13
ごへいもち
17
そこそこ楽しかったけどあまりにもマニアックで面白さがわからない部分も2013/10/01
pocco@灯れ松明の火
15
西の鉄道落語を読む:しん吉さんの落語を聞いてみたい!一番気に入ったのは「鉄道スナック」鉄子ママになじられ喜ぶ客のカラミが最高! これはネタを本で読んで正解。だって関西私鉄駅名は難読だから、耳からではだじゃれを聞き落とす羽目になるわん。2013/07/03