河出文庫<br> 「声」の資本主義

個数:1
紙書籍版価格 ¥1,320
  • Kinoppy
  • Reader

河出文庫
「声」の資本主義

  • 著者名:吉見俊哉【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 河出書房新社(2016/08発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309411521

ファイル: /

内容説明

「声」を複製し消費する社会の中で、音響メディアはいかに形づくられ、また同時に、人々の身体感覚はいかに変容していったのか――草創期のメディア状況を活写し、聴覚文化研究の端緒を開いた先駆的名著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハチアカデミー

11
ラジオは誕生当初、参加型メディアであった。多様な可能性を持った音響メディアが、国家主導のメディアへと変わる中で、一つの形へと落とし込まれていく。混沌としたメディアが資本主義化≒利用価値が高い方へ偏重することは、「文字」でも「映像」でも起こったことであるが、「声」に拘り、その統制が人間の感性や感覚に与えた影響を探る。「第七章 モダニズムと無線の声」では、アヴァンギャルドが音響メディアにどんな影響を受けたのかが論じられる。ブレヒトのサウンドコラージュとしてのラジオドラマという視点が面白い。文化史の名著である。2013/08/12

きつね

9
永井荷風の偏執狂的なまでのラジオ嫌いから説き起こされる聴覚メディア史。304「ゲッペルスのラジオ論が参照され…ナチのラジオ政策は、同時代の日本のラジオ観にも多くの影響を及ぼしていた。放送されるべき独裁者の声は空白のまま残されていたにもかかわらず、…戦時翼賛体制下の日本でも急速に広められていた」307「しかし…世界を断片化し、諸個人の内面とのつながりを失わせていったのは、かならずしもラジオという技術そのものではなかった…電子的な声の世界の成り立ち…電話は地域の日常的なコミュニケーションと絡まり合い、過去の諸2013/10/13

dilettante_k

2
電話・ラジオ・蓄音機といった音声メディアの技術発展と社会的受容の歴史を辿る。音声メディアの歴史は、概ねアマチュアの試行錯誤にはじまり、市場性や求心力に注目した国家や産業に回収されるという過程を見せると言ってよい。このプロセスのうち、特にラジオ黎明期には、それが一方向性ではなく双方向性のコミュニケーション手段と捉えられていたことは注目すべきだろう。国家や産業が大衆化し、プロパガンダの具に貶めても、今度はアヴァンギャルドが境界を揺さぶり融解させる。今後のネット時代の「声」の行きし方を、過去から照射する良書。2013/09/16

k.m.joe

2
電話・ラジオ・蓄音機といった「声」のメディアの発達史。体制側より庶民の動きにスポットを当てている。それが逆に体制の醜さを浮かび上がらせる。残念なのは、私が元々理系に弱いせいか、あまり理解できなかった。著者のスタンスは分かるんだけどね。2013/03/17

Toshiyuki Fukushima

2
 昔、録音機がなかった頃、音は、自然の中から生まれ、その場所で一回きりの出来事だった。  ラジオや蓄音機、電話ができて、ニュースや音楽、遠くに住んでいる人の話し声が、自然の音の中に入ってくるようになった。  同時代、鉄道や電信などの機械化文明・電気文明が発展してきた。  10年くらい前、インターネットがなかった頃、休みの日に、テレビを見ることが唯一の娯楽だった。複数の仲間や知り合いと連絡を取るには、たくさんの時間と手間が必要だった。  多くのことが短時間で多数の人に伝わる時代になった。善悪の判断やスローラ2012/11/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4919841

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。