中公文庫<br> 伊豆の旅

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

中公文庫
伊豆の旅

  • 著者名:川端康成【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2016/08発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122061972

ファイル: /

内容説明

一高生時代の〈美しい旅の踊子との出会い〉以来、伊豆は著者にとって第二の故郷となった。青春の日々をすごした伊豆を舞台とする大正から昭和初期の短篇小説と随筆を集成。小説は代表作「伊豆の踊子」ほか「伊豆の帰り」など七篇、随筆は「伊豆序説」「湯ヶ島温泉」「温泉女景色」「伊豆の思い出」など二十五篇を収録する。〈解説〉川端香男里

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

99
伊豆にまつわる短編や随筆から浮かぶのは、美しい風景でした。川端にとって第二の故郷となった伊豆。それは彼が伊豆で出会った踊子がきっかけになっているというのが小説とかぶります。事実と小説の間で伊豆という場は存在し続けるのでしょう。2017/02/24

佐島楓

70
川端は随筆より小説の方が良い。しかし昔の伊豆はそんなに娼婦が多かったのだろうか。川端の女性を見る視点はとても妥当とは思えないが、それはいまの常識に照らし合わせているからなのだろうか。2018/08/16

雲をみるひと

30
川端康成の伊豆に関する文章を集めた企画本。後のノーベル賞作家の若い頃の作風がわかる点で企画ものとしては秀逸だと思う。小説、他作家との交流、雑誌への連載など出自は様々だが、小説の構想段階が垣間見えたり、作家同士の関係性が分かったりして興味深い。現代的にはNGな描写による大正末期から昭和初期の風俗もよくわかる。2022/03/28

そうたそ

21
★★★☆☆ 「伊豆の踊り子」をはじめとした伊豆を舞台とした川端康成の小説・随筆を収めたアンソロジー。「伊豆の踊り子」は読むのがもう何度目になるのか分からないが、こうやって伊豆というひとつのまとまりから読むと、また少し違った見え方がしてくるのが面白い。爽やかな青春小説のように読んできた「伊豆の踊り子」の世界を川端康成により重ねて読めるような一冊だった。こうなったら伊豆に行ってみたくて仕方がなくなった。2020/03/09

双海(ふたみ)

14
川端さんの伊豆の仕事(随筆と短篇)を集めた一冊。素敵なカバー写真は、湯本館の山櫻の間。著者が「伊豆の踊子」を執筆した宿である。温泉通の著者による数々の断言が読む者にとって心地よい。「温泉の肌ざわりは四季とりどりによい。しかしながら、湯に入る人を見る季節――はっきり言えば、女の裸体を見るには、五月と六月が一等よいかと思う」という書き出しではじまる「六月の湯」。私にはこのような経験はもちろんないが、続きを読むとなんとなくわかる気もするから不思議だ。著者が女性を描くと中性的な感じで嫌らしくないのもまた不思議だ。2018/10/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9918102
  • ご注意事項