創元推理文庫<br> 悪徳小説家

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創元推理文庫
悪徳小説家

  • ISBN:9784488229030

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内容説明

世界的ベストセラー作家のヘンリー。妻のマルタとは愛し合っていたものの、編集者ベティと愛人関係にあった。しかし彼には、それ以外にも決して明かすことのできない重大な秘密があった。新作が残り20ページまで書き上がったとき、ベティから妊娠したことを告げられる。彼女との待ち合わせ場所に車で赴いたヘンリーは、魔がさしてアクセルを踏み、相手の車を崖から海に突き落としてしまう。しかし、帰宅したヘンリーを驚愕の事実が待ち受けていた……。真実と嘘がちりばめられた、巧緻きわまる長編ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

本木英朗

28
妻と二人、恵まれた生活を過ごす作家のヘンリーはある日愛人から、彼の子を妊娠したと告げられる。彼は彼女との待ち合わせ場所に向かい……。タイトル「悪徳小説家」はそのまま彼自身のことだ。彼にはある重大な秘密があるのだが、それはまあ読んでのお楽しみ。読み始めてすぐに明かされる秘密ではあるのだが、作中を一貫するヘンリーという人物の奇妙に奥深い性格をどのように彩り、結末を迎えるのか、読者の興味は尽きないだろう。彼を中心に広がる連鎖的な人間模様も皮肉の利いた読みどころ。苦みの強い味わいが魅力の、なかなかの佳品です。2016/08/15

星落秋風五丈原

27
最初は意外性におおっと思いましたが途中からあまりにも巧く行きすぎじゃない?と。2016/08/17

うーちゃん

24
人気作家の主人公は、愛人から懐妊を告げられる。妻に打ち明けようとするのだが、事態は驚きの展開へ。さらに彼には、誰にも知られてはならない秘密があった。うーん、どうなのかなこれ。このB級なあらすじのままの悪漢小説であってくれたほうが面白かっただろうな。実際には主人公が何を考えているのかよく伝わらないまま煩悶を繰り返し、でも一応"悪徳"なんで悪事ははたらきまーす、みたいな。あまり魅力的とは思えなかった。原題は「真実その他の嘘」。真実と嘘の境界線なんて限りなく曖昧だということだろうか。風変わりな作品だった。2018/05/09

igaiga

20
あぁー。やっちまった系かぁー。ほかの皆さんが書かれているように、ラストが少し尻すぼみ。でも、妻に対する愛情は見えたなぁー。なんでそうしたのかっていうか、そこに妻がいるとは思わないよね。私も読んでビックリしたもん。2018/09/26

むらさきめがね

20
文体は結構好みでした。が、内容は薄くラストはあれ?といった感じ。主人公にも魅力はそこまで感じないしピカレスク小説と言うには疑問が残ります。気になる存在だったマルタをもっと掘り下げてほしかった。全体的に惜しい一作。2016/11/25

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