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内容説明
夢は未来予示あるいは想い人からのメッセージなのか。充たされない願望の幻覚的充足なのか。さらに脳科学や進化心理学的研究による「解明」もある。しかし、それらは私たち自身の夢実感からはかけ離れている。本書では、著者自身の夢日記や学生からの夢報告を材料として、夢という「世界」がどのような原理によって構成されそれをどのように体験しているのかを、現象学の方法によって、実際に解読していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
小木ハム
5
夢の内容を解釈するのではなく構造を分類する内容だった。自分には難しかった。自分視点、実在の他者視点、架空の他者視点、自分を見ている視点とシームレスに移り変わるのに違和感なく体験?鑑賞?してる私たち。知らない他人の記憶、実際にあったように感じる記憶。面識のない人が旧知の友だったり。夢の現象学は未開の領域である。『何の役に立つのか』と問われると身も蓋もないけれど、役に立つ事しか許容しない世の中なんてしょうもない。客観的に相対的にいる事を強要される今世で、夢は主観に立ち返るリセットボタンなんじゃなかろうか。2018/10/17
スプリント
4
夢を題材にした現象学の入門書です。入門書と銘打たれていますが少々難解でした。フッサールについて少し調べてみようと思います。2016/09/03
パン
3
精神分析やらずして現象学はできるのか2023/09/19
V
3
夢占いや、精神分析、脳科学、、夢について考える視点の現状に、夢の現象学というとてもおもしろい視点を、他の視点と両立しうるものとして提示する。 「夢においては、二重構造が一重になってしまう」これは多くの夢にあてはまる法則で、とてもおもしろい発見だと思う。 夢の存在論はまだ語れないだろう。私はしばらく夢に好奇心を奪われ続けるだろうが、まずは夢の現象学から始めていきたい。 夢の現象学は人類学的に言えば、夢に《参与》して、夢世界をseriously takingするようなフィールドワークだと思う。2018/06/28
とり
1
感銘を受けて他著も読みそう+夢日記つけ始めた2017/04/16




