河出文庫<br> ビリジアン

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河出文庫
ビリジアン

  • 著者名:柴崎友香【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 河出書房新社(2016/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309414645

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内容説明

突然空が黄色くなった十一歳の日、爆竹を鳴らし続ける十四歳の日……十歳から十九歳の日々を、自由に時を往き来しながら描く、不思議な魅力に満ちた、芥川賞作家の代表作。有栖川有栖氏、柴田元幸氏絶賛!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アマニョッキ

63
読み終えてひとつ、ため息。素晴らしい。小説ってこんなに自由でいいんだ。いろんな時代の自分がタイムマシンに乗って、過去や未来のなんでもない自分を覗きに行ってる感覚。そこには関西弁を喋るジャニスやルーリードやマーサ・プリンプトンや見知らぬおっさんがいて、夢現わからずのまま物語がすすむ。記憶のコマ送り、それが人生ならば切り取ってみることも可能。ラストの一章、そうきましたか。やられた!オシャレ!ぬーっ!てなります。意味わからんレビューですが、もっとたくさんの方に読んでほしい挑戦的作品です。2017/10/10

翔亀

49
この作家は「寝ても覚めても」の一瞬の断面を切り取る視覚の鮮やかさと、その視覚が空間と時間を自在に駆けめぐり交錯する<技法>に驚嘆したものだが、通俗的ストーリーとそぐわない憾みがあった。今年になりようやく文庫化(原著は2011)された本書は、その<技法>にふさわしい内容を得た、と思う。語り手の山田解の十代の回想なのだが、小学校時代と中学時代と高校時代の断片(20の連作短編だが、それぞれがさらに断片化されている)が一貫したストーリーなく順不同で並べられるのである。それが何故、読ませるかというと、誰もが経験し↓2016/11/29

45
面白かったです。読みやすくてするする読めますが、ふわふわ読んでいるとハッとする表現や言葉もあり、好きでした。外国のアーティストや俳優さんたちが現れて関西弁を話したりと、不思議なところもありました。ちょっと不思議ですが、なんてことのない十代の日々が、色鮮やかに感じられました。気の抜け方もちょうど良くて好き。主人公が攻撃対象にされている描写がよくわかりませんでしたが。少数派でも穏やかに生きたいです。2016/09/28

とりあえず…

38
10代の頃の記憶。ほとんどのことはどんどん忘れ去っていくけど、ひどく鮮やかに残っている記憶もあれば、何故か少し変化しているような記憶もあったりする。大人達は判を押したように「楽しい時期だね」と言い、何が楽しいのかさっぱりわからなかったのに、やっぱり今思うと間違いなく楽しい時期。そんな10代のグルグルまわる感じが非常に本物っぽく描かれていて、ゆ~っくり読んでしまいました。これは急いで読む本じゃありませんよね。2016/09/24

サンタマリア

32
10代の眩しかったり燻んでいたりしていた時代の回想録。輪郭は曖昧でいやに細部は細やか。そんな記憶を漂うことの楽しさよ。2023/05/24

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