内容説明
「サザエさん」のワカメちゃんが綴る、愛しくておかしいフランスの真実!
お茶の間のアイドル的小学生、磯野ワカメのモデルとなった著者がフランスに住み、はや30年。
この30年もの間に、自由を愛し、自分勝手でしたたかな国に辟易しながらも、そこに根付いた人々の精神、文化の真髄を知ると同時に、
改めて日本の姿を再発見したようです。
例えば、ワカメちゃんの目を通してみると、
・街角には流行がない(でも、なぜかお洒落に見える)。
・ドケチ(でも、本当の贅沢を知っている)。
・モノが少なすぎ(でも、想像力が鍛えられる)。
・誰もかも、口ぐせが「セ・パ・モア/私じゃない」(でも、なんだか憎めない……)。
・変化がない(日本と歩み寄ったらちょうどいい!)
etc……苦笑することだらけ!
ほかにも、昨今のテロ事件で揺れ動く社会の風景から、政治界ウォッチング、毎日繰り広げられる責任のなすりつけ、
年老いても男・女磨きに余念がない人々、料理教室に勤しむフランス人、街角のお洒落観察など、
フランスの素顔を知るためにぴったりなトピックを、エスプリがきいたユーモアたっぷりに綴ります。
そもそもなぜワカメちゃんは30年前、誰も知り合いのいないフランスに飛んで行ったのか?
今まで明かされなかった思い出話、そして日本への愛情がたっぷり詰まっています。
●表紙・本文中のイラストはすべて、伯母のDNAを受け継いだワカメちゃんの娘が描き下ろし!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
48
エッセイなので、ゆっくり楽しもうと思っていたのが、ワカメちゃんのあまりにも楽しい話に一気読み。フランスのイメージが変った。出生率が高いのも納得。それにしても2歳の妹が男友達?と一緒にベッドで寝てるのを見た7歳のお兄ちゃんが、驚いてママに報告「二人が一緒のベットで寝てる❢ でも安心して二人共オムツはしてる❢」って❢2016/06/07
miu
18
長谷川町子さんの姪っ子たかこさん。お子さんのいなかった町子さんは彼女をワカメやカツオのモデルにしたとか。そんなたかこさんが初めてフランスを訪れたのは13才のとき、町子伯母さんの取材旅行にくっついて行って。運命の土地というものがあるのなら、たかこさんにとってフランスは正にそうだった。住んでいるからこそのリアル。そこはやっぱりお洒落なだけではないよね。でも魅力的な街には違いない。いつか行ってみたい!2017/03/15
カタコッタ
15
著者は長谷川町子先生の姪御さんで、ワカメちゃんのモデルとも言われています。パリに長く住み、私の知らないフランスをちょっとだけ知りました。パリは美術館だ、というのは全て古くて変わらない、という意味だとか。長谷川たかこさん、初めて読みましたが、相性が良いと思いました。翻訳家でも有り、追いかけて読んでみたいと思います。 2021/06/06
りょちみ
11
サザエさん作者の長谷川町子さんの姪、長谷川たかこさんのフランスでの暮らしを描いたエッセイです。もっとサザエさん要素が出てくるのかなと思いきや、がっつりフランスのことが書いてありましたw フランス人の考え方、働き方、日本との違い、どうしてフランスを選んだのか、などなど、普段フランスが身近にないので驚く内容が多かったです。ただフランスの地名や人名はスッと入ってこなくて少し読みにくいと感じる箇所も。2019/08/03
ぬらりひょん
8
長谷川町子の姪御さんとのこと。お初です。フランス人ってほんとおもしろい。国民性や文化の違いは、どうして生まれるんだろう。給与3倍を提示されても、日曜出勤はしない。自分の管轄外の仕事は一切しない。ただただバカンスのために働く。著者の携帯電話会社との交渉や国鉄職員の話が、とっても面白かった。それとルイ・ヴィトンの棺桶(特注55,000ユーロ!)があるというのに驚いた!土葬だよね?盗難に合わなきゃいいけど。2020/12/17