内容説明
実は「東大の日本史」ほど“深い”入試問題はありません。本書は、日本史の「古代」「中世」において一般的に認識されている、もしくは誤解されている事実について、東大日本史の入試問題を通して読み解く一冊です!
※本書は、新書『歴史が面白くなる 東大のディープな日本史』『同2』『同3』から、「古代・中世」の時代区分にあたる問題について、再収録・再編集したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shimashimaon
5
歴史小説などを読みながら、関連する時代の項目を少しずつ読みました。中でも、伊藤俊一『荘園』と亀田俊和『観応の擾乱』は改めて良い本だと思いました。網野善彦『無縁・公界・楽』は浅羽通明『アナーキズム』を読んで知り、読みたい本の一つですが、本書でも引用があり更に読みたくなりました。宮崎市定氏も引用する内藤湖南氏の「歴史とは下級人民の向上発展してゆく記録」というのが印象的です。惣村において獲得するに至った自治の歴史を、私たちはもはや忘れてしまったようです。「近世・近代編」を読んでから二度目を読もうと思います。2022/08/30
とりぞう
1
「7世紀後半には『白雉』『朱鳥』という元号が建てられたのみで空白の期間のほうが長かったのですが、大宝律令が完成した七〇一年に『大宝』と建元されると、それ以降は現在の『平成』にいたるまで途切れることなく続いています」なんて話など。面白くなくはなかった。2025/03/18
ミッキー
1
手軽に読めるのに真剣に学ぼうとする意欲を刺激するには充分な内容。受験生より、受験は終わった人向けかと思います。だって、試験は日本史だけじゃないですから。2017/01/01
幸運なハプスブルグに結婚を
1
東大向け講座の日本史塾講師を受け持っていた著者の本。 既刊を文庫化するにあたって時代別に再編したものの古代・中世編 東大の教授が自分の専門研究分野の深い問題を問うて来たり、5年前の問題をダメな解答例と共に掲載して問題を解かせたり、答えのない問題を記述させたり…… 奥深い東大受験日本史の世界をぜひとも味わってみましょう。 単に知識を問われてるだけじゃなく、問題文にある資料を参考にして、問題文を作った教授が何を問うているか考える能力も必要です。 2016/08/05
九鬼荒神
0
いまいち。2016/10/28