河出文庫<br> 花物語 下

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河出文庫
花物語 下

  • 著者名:吉屋信子【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 河出書房新社(2016/07発売)
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  • ISBN:9784309409610

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内容説明

美しく志高い生徒と心通わせる女教師、実の妹に自らのすべてを捧げた姉。……けなげに美しく咲く少女たちの儚い物語。「女学生のバイブル」と呼ばれ大ベストセラーになった珠玉の短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

61
「女学生のバイブル」と呼ばれた本書。当時の女子にとって進学が難しかった女学校。そこで出会い慕う相手はなぜか女性のみ。色彩を添えるのは花や星や少女の死・・・などとのちの小説や漫画に与えた影響をビシバシ感じ取り、大変興味深く読了。著者は長い間小説を書き続けた方。大人向けの作品にも興味がわく。2016/10/04

ヒロミ

48
【読メ乙女部金字塔】大正時代に発表された吉屋信子の連作短編集「花物語」もいよいよクライマックスへ。クライマックスと言っても上巻と変わらぬ素晴らしいクオリティで繊細な砂糖菓子のような美しき乙女たち儚い世界が展開されております。ヒロインの乙女ふたりと比べると周囲は書き割りじみていていっそ清々しいです。抑圧の強い家父長制度が長く続いた大正年間に、頁をめくる乙女たちはどんな心持ちだったのでしょうか。名作。2018/02/19

なつ

45
続けて下巻も。上巻からつながる表紙もとてもステキです。上巻と比べると関係性がより濃くなり、物語に深みが。すれ違いや失恋といった展開も・・・ 悲しい運命に翻弄される少女達に胸が苦しくなりました。今とは全く価値観が異なる時代。のしかかる現実の重たさよ。「日陰の花」「ヘリオトロープ」が特に好き。2021/10/25

優希

32
美しくて可憐で悲しみに満ちています。同性愛の甘美な香りは少女たちの儚い姿へと重なります。花というガジェットがあり、そこに物語がのってくるので香り立つ美しい作品になっているんですね。長編がメインになっているので上巻より話に入りやすかったように思います。全てをささげるような儚い日々に酔うのが好きです。女学生のバイブルと言われるのがわかるくらい珠玉の儚さが詰まっているような気がしました。この作品は永遠に乙女を魅了していくでしょう。2014/07/13

柊渚

17
花々は季節のめぐり来るたびに咲き匂うけれども、無垢の青き春はもうふたたび咲き匂わない。艶やかに美しく咲き誇っていた少女たちの淡く儚い一瞬を花に託した短編集。憂ふ程熟れて散る様は哀しくも麗しく、少女たちは制服を脱ぎ去って春に別れを告げる。上巻から下巻まである花物語。下巻に収められた物語は、少女たちの春を罪と摘み取っていく現実のやるせなさが、上巻に比べるとより際立ち、胸を締め付けられるものが多かった印象です。本棚で長らく佇ませてしまっていた本。この春、ようやく読むことができてよかった🌸2026/04/27

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