内容説明
食卓の上に何度、涙したかで男の味覚は決まるのだ――退屈な人生を輝かせる手づくりのマスタードや、油ギトギトのフィッシュ・アンド・チップス。豪快かつ優美に官能的に「食の情景」を綴った名エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふ~@豆板醤
25
4!おしゃれなお店でワインを飲みたくなる!食のエッセイ。タイトル借りだったけど、思いのほかよかった。表題作はじめ、欧米諸国での不思議エピソード満載。北欧のニシン料理やNYのビーフステーキ気になるー!「この退屈な人生に少々の休息を」「夏を閉じ込める魔法使いのように、ぼくは飲みたいときに夏を飲むことができる」「いったん皿を前にしたら、細かいことを言うな」2017/12/07
kiho
14
世界を巡るカメラマンであり、食通でもある西川さん…文章の端々にその博識が見えて、さらにレシピまで紹介してくれる⭐どれも美味しそうなのは、各国を訪ねその土地で味わっっているから♪文庫で再刊、出会えてよかった1冊です!2015/03/27
くさてる
13
世界各地の食についてのエッセイ集。88年の著作ということで、ところどころにマッチョ的な時代を感じる箇所はあるものの、食べ物の魅力は時代を越えるということで面白く読みました。たんぽぽの花が強く濃い色になってから作る「たんぽぽのお酒」と、赤いエビをたらふく食べたあとの幻想譚「エビと少女」の二篇が特に好きです。2015/01/24
DEE
11
レシピ多めの色にまつわるエッセイ。 最後まで読んで発行を見たら30年以上も前に出された本だった。2021/03/24
Salsaru
11
海外での食の記憶を中心に、思い出の料理とそのレシピ。著者はロマンチストなんでしょうね、文章が思い出色。2014/03/09