内容説明
黄金時代――著者自身がそう呼ぶ「光りかがやく子ども時代」を飾らない筆致で回想する作品群。オリジナル編集のエッセイ集。飛行船、夢遊病、昆虫採集、替え歌遊びなど、エピソード満載の思い出箱。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
35
澁澤龍彦氏自身、幼年時代・少年時代、他エッセイを加えてまとめられた本。昭和初期という戦前のまだ若干落ち着いていた頃に見聞きし体験したことが書かれていて興味深く読むことができた。特に幼年時代は誰もが持っているおぼろげであり、ほんとうかどうなのかわからないのに鮮明な記憶。以降氏が書く事になる多くの著作にとてもおおきな影響を与えているのではないかと感じた。2015/03/20
あや
25
澁澤龍彦は昭和3年生まれ。生誕か没後か何年かの節目の年に何年か前、世田谷文学館で澁澤龍彦展をやっていた際に購入。自伝だと読みやすいと思って買った。全集より少年時代のエッセイを編年体にして文庫化したものだという。解説を妹さんが書いていらっしゃる。ごくお小さい時、カフスボタンが好き過ぎて飲み込んでしまい、のちに排泄された逸話が面白かった。2026/02/06
スエ
4
「戦時下の生活がどんなに不自由かつ苦しいものだったとしても、昭和二十年以前、つまり私の黄金時代は、私にとって光りかがやいている」。意外にも健康的でのんびりしたエピソードが多く、三島の仮面の告白的な内容を想像していた私は少々肩すかしをくらいつつ、でも微笑ましく読ませていただいたのであった。こんなふうに少年時代を回想できるのは素晴らしいことであると。2016/07/24
バジルの葉っぱ
3
澁澤氏の少年時代なので、さぞやいろいろと早熟で普通の子どもより複雑に屈折してるんでは…との期待を他所に、意外に普通の育ちのよいお坊ちゃんという印象だった。私の父母と数年しか違わないほぼ同年代なので、時代的に父母の子ども時代の話と重なり興味深く読んだ。2013/08/14
もぶこさん
3
澁澤龍彦さんをやっと読めた。彼の幼少の地元が一緒で一気に親近感が沸いた。おびんづるさま、チンドン屋。蓮馨寺のケイの字は昔は慶、だったのかしら。こんなおじさまと話をしたら楽しいだろうなあと思う。ビアズリーなど好きなものも似ている気がする。いよいよガストンバシュラールを読むべきか。2012/05/21




