内容説明
90を越えている母の在宅介護、体力に不安を感じながらの孫のお守り。老いとは七面倒なものだと思いながら、少しずつ甘受する。年を重ねて心に浮かぶのは、よくもここまで生き延びて来たものだという感謝である。主婦業をこなしながらもの書き仕事を続け、活躍し続けるベストセラー作家の興味深い日常。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kayak-gohan
20
短時間の朗読に適した本を探しているときに発見。内容を概観してこれは使えると思い、また先月惜しくも91歳で亡くなられたこともあり話題的にも良いと思い購入。著者の仕事は小説、脚本、舞台演出など多岐にわたるが身辺随筆をものしているとは知らなかった。読んでみると、老母の在宅介護、孫の子守り、仕事で訪ねた各地の風景や人々にまつわる事柄が老いという視点での随想として綴られる。書かれている内容は、現代の一般人家庭でも日常的に発生したり、感じたりすることばかりだが、居住まいの行儀よさや品性が行間から感じ取れる。2023/07/03
Hiroki
2
朝霞図書館 予約している井原忠政さんがナカナカ貸出OKにならず、書架の前をブラブラしてたら「追悼 平岩弓枝」コーナー。御宿かわせみを数冊読んだような記憶もあるが・・・。タイトルに惹かれて借りてきたら、流石の落ち着きと流れる文体。余人ではなく、平岩さんの語る「人が無事におのれの一生を終えるのは容易なことではない」は重量感が半端ないなぁ。2023/07/01
朱音
0
親の介護やら子育てならぬ孫育てやら誰にでも起こり得る日常を淡々と書いたと言う感じ。あっさり。2010/11/30