内容説明
オカルト的な興味本位の対象として認識されてきた“エクソシスト”。だが、現在イタリアでは、ヴァチカン公認のエクソシストが人々の精神的な闇を癒す存在として、にわかに見直されている。実際に悪魔祓いの儀式にも参列し、数々の“現代のエクソシスト”たる神父を取材。その真実の姿に迫ったノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
105
タイトルに惹かれて読みました。エクソシストとはどんな存在なのか、とある神父の半生を辿りながら、医者や学者へのインタビューを交えて現代のエクソシスト、エクソシズムの実像に迫るノンフィクション。なかなか興味深い内容でした。キリスト教の知識はなくても充分、楽しめます。エクソシストと言うと映画や書物の産物、眉唾物と思われがちですがエクソシズムによって救われた事例を読むと帯にある「エクソシストとは超一流のセラピスト」に納得。悪魔憑きと言われるその殆どが実は何らかの精神疾患であるというのも驚きでした。面白かったです。2016/05/17
ntahima
52
エクソシストと言う言葉をフリードキン監督の同名映画で知ったという人が多いのではなかろうか?私は原作となったピーター・ブラッティの小説の方で知った。初めはキワモノかと思ったが、どうしてなかなか読み応えがある。気になる頁に付箋を貼りながら読み、読了後に数えてみると前半部に集中していた。著者が取材を始める4カ月前に死んだ高名なエクソシスト・カンディド神父の友人関係者を巡る様に話は進む。証言を通し沈黙と瞑想の生涯を送った老神父の姿がゆっくりと浮かび上がってくる。もはや叶わぬ思いなれど一度お会いしたかった…と思う。2012/11/13
向う岸
11
一人のエクソシストの半生を追い、現代のエクソシズムの実像に迫る。「バチカン最高の公式エクソシスト」「魔都トリノにエクソシストを6人派遣」といった語句に心躍るが、現在のエクソシズムは医学との協調を掲げており、悪魔憑きの9割はカウンセリングで治療できるとのこと。心理学者はエクソシズムをシャーマニズムと同等だと見るが、それでは説明の付かないことも多い。合理に不都合なものを胡散臭いものと切り捨てるのは簡単だ。理屈は判らないが効果があるのだから良い、とグレーゾーンを残しておくのも人類が積み重ねてきた知恵とも言える。2015/11/05
ルシュクル
8
帯の「エクソシストとは超一流のセラピストである」から、悪魔や悪霊に関して否定的な内容かと予想したが、偏ることなくいろんな観点から書かれていて、良かった。 エクソシストとして有能だったある神父について、関わった人々に次々と取材を敢行。著者が出会った、神父たちの話はとても興味深かった。2012/07/15
目黒乱
7
エクソシストと聞くとどうしても「ええくそする人」というだじゃれがつきまといがちだが,そうした固定観念を吹き飛ばしてくれる本。医学という俗なものではなく,聖なるものにふれることで救われるということはあるのかもしれない。2018/06/05
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