異郷の友人

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異郷の友人

  • 著者名:上田岳弘【著】
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • 新潮社(2016/07発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103367338

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内容説明

阪神大震災を予言し、信者を増やす淡路島の新興宗教。教祖Sはイザナキ、イザナミの国生みの地で、新たな世界創世を説いていた。ある日、アメリカ西海岸の秘密組織から男たちが訪ねてくる。彼らは何を企んでいるのか。すべてを見通す僕とは、いったい何者か? 世界のひずみが臨界点に達したとき、それは起きた――。大注目の芥川賞候補作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

87
「人間に関することで、吾輩に無縁であるのもはなにもない」出だしのフレーズ読んだ覚えがある、と思ったら『村田エフェンディ滞土録』だ。前世の記憶を全て憶えていて、今生はのんびり普通の人間として生きようと思っていたら。他人の意識まで入り混んでくる、1人は阪神大震災を予言し淡路島の新興宗教の教祖、もう1人はハッカーとして小銭など稼いでいるアメリカ西海岸に住む男、古事記、日本書記などが絡む話は嫌いではなく面白く読めたが、終盤結局何が言いたかったのか、大再現とは結局・・、流石に芥川賞候補作難解でした。2016/05/26

南雲吾朗

53
以前読んだ「私の恋人」の様に、何世代も生まれ変わる男性が主人公。今回は神として位置づけられるが、彼が出来ることは何世代にも渡る記憶の保持と、特定の人物の頭の中をのぞくことだけである。その能力を有効活用することもなく、日々何事もなく過ごすことだけに努める様な人物である。そんな主人公を中心に天才ハッカー、新興宗教の教祖、裏社会の幹部と様々な人物が絡み合って物語は進んで行く。裏社会幹部のEという人物が兎に角ぶっ飛んだ思想をしていて面白い。「今時、神からの啓示はEメールでやってくるんだ。」素敵なセリフだ。2018/12/18

そうたそ

44
★★☆☆☆ ああ、これが噂のモンスターエンジンの「神々」小説か、と妙なところに興味を抱きつつ読んだ。三作目にして、この人の作品のコンセプト自体は一貫しているんだなあと思った。「太陽・惑星」「私の恋人」に比べると、この作品は幾分わかりにくかった(といっても、一番わからなかったのは「惑星」だけれど)。分からないなりに読んだのではあるが、何か今までの作品のように、世界観を大きく設定した割に終盤でスマートに収束させているという感じがこの作品にはなかったかなあ……。ああ、このまま終わってしまうのか、というような。2016/04/02

百太

32
ほぅ。難解だけど、リズム感あり 、結構面白い。好きか嫌いか分かれる本ですね。 2017/06/09

ユーカ

31
一行目から上田岳弘です。輪廻です。さらに他人の記憶が意識にスライドしてくるという、新しい要素が入って主人公の状況は過去2作を超える複雑さ。恐ろしく文学なのに、モンスターエンジンのネタやら、合コンやら、頭でっかちでバカ悲しいコミュニケーション下手の30歳くらいの変人がなんかわちゃわちゃやっていて、その中に私みたいなセクシャリティ―の奴とかもいて、どんどん愛らしい話になっていくのに、最後はコレだ。どうして今この時に手に取ったのか。本との出会いとは、本当に不思議なものです。暇をもてあました、神々の、遊び。2016/04/17

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